アンペルマンは、旧東ドイツの歩行者信号機で使われていた、そして今も使われている、帽子を被った人の形のマークの名前、である。青信号は歩く人影。赤信号は「止まれ」と両手を開いて立ちふさがる姿。二十年前のベルリン公演の時から、印象的だった。その後、日本語では「信号機くん」と呼ばれるのを、聞いた。
東西ドイツ再統一に伴い、置き換えられる予定だったが、愛らしく親しまれてきたことと、デザインじたいの魅力から撤去を免れたのだ。信号機の光源がLED化してもデザインが承継され、現在もベルリンの80%以上の信号機がアンペルマンなのだそうである。
前のプログで
「ベルリンのマスコットはクマなのだ。
だからベルリン映画祭(写真)のシンボルもクマで、.
賞の名前も 金熊賞、銀熊賞、ということになっている。はずである。」
と、記したら、
「そうです。横断歩道の信号も熊です」
と、ベルリン在住の内橋和久氏。
しかし、ベルリンの信号標識は「アンペルマン」なので、
「アンペルマンもクマの一種?」と返すと、
「ああああ、間違えた。アンペルマンは熊じゃないっす」とのことでした。
人の形のように見えて、じつはクマだったら! と思ったが、クマではないそうで、安堵。
アンペルマンは、シャツ、バッグ、ステッカーやマグカップなど600種のグッズがアンペルマン専門店でベルリン土産として売られている。(写真)
ベルリンに行ったことはあるので、この信号機の人型は知っていたが、この存在について「信号機くん」という呼び名で教えてくれたのは、ベルリンに十五年以上前に留学中だった劇作家の棚瀬美幸さんだったと思う。
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