Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

安倍首相「年頭所感」への違和感

2019-01-01 | Weblog

「安倍晋三総裁 平成31年 年頭所感」が自民党HPで発表された。

元旦にこの「年頭所感」への感想というか違和感を表明するのが、いっとき恒例だったのだが、久しぶりにそうする。

正月返上で仕事中なので、十分ですませる。政権批判などと言わないでほしい。そこまで大仰な相手ではない。あまりにも馬鹿馬鹿しいので指摘しておくだけだ。

 

昨年の、全国各地で大きな自然災害について。政権の使う「復興」という言葉は、ごまかしである。もともとの環境整備がおろそかであったことに言及していない。抜本的な改革はしないでいる。地方行政のせいにしておけばいいと考えている。ダム政策等の見直しをする気はないのだ。史上空前の無駄である八ッ場ダムの建設はさらに出費を重ねる事態になっている。

 

安倍政権の間に「経済は成長」したというが、これが見せかけの操作された数字であることはみんな知っている。将来性もない。「若者たちの就職率は過去最高水準」というが、政権と関係なく定年でやめていく人間が多い今の時代だから何とかなっているだけで、先の見通しは暗いことも多くの人が実感している。

 

「外国人観光客数が増えたこと」は安倍政権の手柄でも何でもない。

「地方の税収は過去最高」というが、年貢の取り方が厳しくなっただけではないか。

 

「少子高齢化に立ち向かう」というが、今まで真逆の政策をとり続けてきたことをどう考えているのか。

年金・健保制度改悪などでの「高齢者切り捨て」があまりにも明らさまなのに、「社会保障制度を、全世代型へと大きく転換してまいります」などとどの口が言うのか。

 

「一億総活躍社会」については「高齢者も、障害や難病のある方も、誰もがその能力を存分に発揮できる」と、「国民総動員」の意志を恥ずかしげもなく晒した。いずれはオリンピックで子供たちを「疑似徴兵」することの伏線だろう。

 

「地方への人の流れ」「地方創生」というが、本当にそうか。一時的なバラ撒きを正当化し、現実を後追いしているだけではないか。

一部には「もう東京中心ではやっていけないのではないか」という認識は濃くなってきている。

そして多くの地方でも「都市一極集中」は変わっていない。

 

外交については、自民党としても反対していたはずの危険な「TPP」を昨年末に発効させ、今後の不安がピークであることをどう考えているのか。

トランプの御機嫌うかがいだけの「米朝首脳会談」への言及、プーチンに足元を見透かされた「日露平和条約交渉」、そして相手を南西諸島・沖縄の防衛計画正当化でさんざん「仮想敵」扱いしておきながら何も考えられていない「日中新時代」など、無策を策のふりに見せかけるこの誤魔化しも、もはや誰も信じていないはずだと思うのだが。

こんな政権に「戦後日本外交の総決算」などと口にしてほしくもない。

 

大阪万博の露払いのように「G20サミットの議長国として、世界のトップリーダーたちを大阪に迎える」そうだが、「日本が世界の真ん中で輝く」ことなどない。世界の重鎮たちに相手にされないか御機嫌取りに終始するであろうことを、きちんとマスコミが報道してくれることを願うのみである。

 

「天皇代替わり」の政治利用も厳しく批判されるべきである。

 

辺野古のことには一言も触れていない。逃げの一手なのだろう。

 

そして、憲法をいじるな。

そんな権利はあなたにはないのだ。

 

十五分かかっちまったじゃないか。

さあ、仕事に戻るぞ。

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今年もよろしくお願いします。

2019-01-01 | Weblog

言いたいことはいろいろあるが、今はこの時をやり過ごす。

私はテレビを見ないが、どこからか聞こえてくる紅白歌合戦が、桑田とユーミン。私の世代を中心とした層がこの日本という世界の中心みたいにされるのは、御免だ。

正気でいたいのなら、間違っていることを、間違っていると言おう。

とりあえず、そこからだ。

 

 

写真は、昨夏の「非戦を選ぶ演劇人の会」トークイベント司会時。撮影・姫田蘭。

 

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