Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

「陸の孤島」のリアル

2014-02-16 | Weblog
記録的な大雪の影響は計り知れない。
東京電力管轄の停電がすごいらしい。一万件越えと。原発云々の問題ではない。雪への対策ができていたのかどうか。
我が家は積雪以外は特に変わりなく過ごしていたが、今日の夕方になって、ガスが止まった。修復の見込み立たず。これも雪の影響。配管に異常が出ている。
隣のアパートの人たちもガスが使えずかわいそうだ。今し方、いそいそと帰宅してきたカップルなど、ガス不通の通知に触れ、がっかりしていることだろう。
ガス会社の人と話したり諸々、面倒。明日、道路を掘り返して工事しないといけないかもしれないという。手続き等、あれこれ。こんな時に困る。家に居る人は何もしていないと思っているのだろうか。仕事をさせてくれ。
それにしてもほんとうに関東のインフラは脆い。見えないところでもかなりやられているんじゃないか。

オリンピック一色のテレビ等ではなかなか報道されないが、史上最悪の1メートルを超える積雪で「陸の孤島」となった山梨県内を中心に、鉄道も高速道路も、「甲州の大動脈」は全滅、かなりの範囲で交通機関が麻痺しているようだ。
内閣府はようやく16日、山梨の被害状況を調べるため、政府調査団を派遣すると発表した。あす17日午後に実施し、ヘリで上空から県内を視察、県幹部らと今後の対応を協議するというが、ありにも後手ではないか。

物資不足、とくに食糧が不足していてコンビニの棚が空っぽという事態も、出始めているらしい。

コンビニ店員の女性に続いて北杜市の路上で男性が凍死。
本当に凍死なのだ。大雪による死者はこの方で14人目という。

県から災害派遣要請を受けた陸上自衛隊は、富士河口湖町などの国道138、139号の除雪作業に入り、同町の精進湖周辺で孤立しているホテル3カ所には食料、毛布をヘリで輸送しているという。

大月市の国道20号で立ち往生している車列に対応する部隊は東富士五湖道路を除雪しながら、山中湖村を移動しているそうだ。
大月ではJRの乗客が足止め食らい、三泊目に突入しているという。休日の安倍首相が災害については何の動きもせず料亭で天ぷらを食べているとき、大月の足止め組には簡素なカレー弁当が支給されたという。
それに怒っている人もいる。当事者ならそういう気持ちもあるだろう。
もともと昨今この国は理不尽である。個人的には安倍に何か目立つ動きの期待などしていない。働くべき人がちゃんと働いてくれればいい。
あと、関係する人たちの立場からしても、正確かつ迅速な情報がほしいだろう。私はやらないがツイッターなんかでごちゃごちゃした情報にかき乱されたら、たまらないだろう。

ひと昔前、10年間ほど、黒テントと共同で倉庫を借りていたのも、大月だ。倉庫から線路が見えた。あそこに行き場のない人たちが大勢いるわけかと思うと、ほんとに遠くの話ではない。

群馬県高崎市箕郷町の方に警告が出ている。水道局が停電の為、消毒が出来ていない為、水道水をそのまま飲まないで下さい。とのこと。

「陸の孤島」のリアルは、考えてみると起きても不思議のないことばかり。震災以降、原発事故の影響を見えなくしてきた社会の中で、いま一度現実感覚を取り戻し、災害に対する鈍感さをあらためる必要がある。

今冬はアメリカの大雪被害も報じられているが、結構長く続いているようだ。今年に入ってから米東部の各州を襲っている一連の寒波や嵐を、主要テレビ局や気象予報士らは「スノーマゲドン」と呼んでいるそうだ。スノーマゲドン。そんな名称にあれこれ言っても仕方ないが、あまり語呂がよくない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする