ハクやし
最近ボク成長してん。
あんなに怖かった、自衛隊の演習音っちゅうのに慣れてん。
音してても寝てられるようになってん。
母ちゃんにせんど「大丈夫」って耳タコができたせいかもやけどな。
ほんで、ボクの今のマイブームは「トカゲ」さん。
トカゲさん見つけたら、散歩行かんでも、追っかけしてたいねん。
母ちゃんに「トカゲさんは虫食べてくれるから、悪いことせんとき!」っていつも言われるけど
やめられまへん。
この前まではカマキリくんやったんやけど、、、。
ハチは痛かったな。でも懲りないボクはついパクっ。
たいてい食べそこねる。
母ちゃんが「あんた、カメムシだけはやめときや」と今日言うてた。
そこへ凛太郎兄ちゃんが
「そやで、ハク。あれは食べるもんとちゃう。毒や。ボクは以前噛んだだけで、母ちゃんにひどい目にあわされた」
「どんなんされたん?」
「口を水で洗われて、それだけですまんとみかんの皮ぬりたくられた。それでもクサ~っていわれた。
正直、ボクもニオイで気分悪かったし、噛んだ瞬間しもたとおもたわ。おもわずのけぞったしな」
「どんなニオイ?」
「まあ、ハクも口にいれたらわかる。せやけどあれはやめといた方がええで、キョウレツやで」
「ぼく、動いてるもんはとりあえずパクってしたいな」
「あんな、ここだけの話やで、前の家にいた時な、母ちゃん木切ってたんや、ほんでな、母ちゃん熱中したらアホみたいに口開けてる時あるやん。ほなな、母ちゃんの口の中にカメが入ったんや」
「ほんで、どないになったん?」
「めちゃくちゃ面白かったわ。ガタガタガタって家の中に入ってきて、必死でうがいして、ニガーっクサーって。
人の不幸はみつのあじやしな」
「それどういう意味?」
「そのうち、ハクにもわかるワン」
「そうか。母ちゃんがマズイのやったら、ボクが食べてもマズイかもしれんな。でも食べてみんとわからんしな」
「ま、勝手にしたらええけど、その口で母ちゃん舐めたらあかんで。何されるかわからんで」
「わかった。一応聞いとく。でもすぐに忘れるしな」
「せやな、ハクは夢中になったら、何も耳に入らんみたいやしな。せやけど、母ちゃんがアブナイ言うたら、それは気ぃつけ」
「うん。わかった」
このところ、庭に放してもらえる時間も増えて、ボクはボクのデッキで凛太郎兄ちゃんと日向ぼっこしながら寝たり、喋ったりするのが好きや。
寝る前に、母ちゃんがぎゅっと抱きしめてくれるのも好きや。
凛兄ちゃんだけ、一緒に寝ているのが羨ましかったけど、あれも危険がいっぱいらしいから、一人寝で我慢しとくわ。
ほんま、寝相の悪い飼い主には毎晩苦労してるけど、
あんなうれしそうな顔されて
「凛太郎 あったかいな~ 気持ちええな~」って言われたら
出て行けへんしな。ボクも温かいしな。
※ ハクがボクのデッキと言うてますが、まちごうてます。あれはボクのデッキです by凛太郎
ふたりともチガウと思います。大きくゆずってみんなのデッキです by母ちゃん