脱サラして一人親方になりました

脱サラして独立。我が道を行く男の独り言

貼替で食べていく 5

2017年06月16日 | 経営
4で説明した事を貼替業務に当てはめます。

と、その前に4のラーメン屋さんの例を振り返ります。
(ア)大盛り
(イ)トッピング
(ウ)セットメニュー
です。これで販売単価を上げて、利益を増やすという事です。

ここで忘れてはならないのが、売り手側(ラーメン屋さん)は「利益を増やす」と考えている事と同じように、買い手側(お客様)は「満足度を増やす」為に(ア)(イ)(ウ)を選択しているという事です。
標準価格より追加費用を払うのですから、当然、「標準より高い満足度」を期待するという事になります。

違う言い方をすれば「追加費用よりも満足度が高ければOK」という事。
お得感があれば良いという事にもなります。

これを念頭に置いて、貼替業務に当てはめます。
(ア)は、貼替で「大盛り」はありませんから良い例は浮かびませんけど、ここでは「材料のランクアップ」とします。
破れにくい障子紙や、高級な襖紙とします。
定義は「作業の手間は変わらないが利益が増える」という事です。

(イ)はパーツメンテナンス。
襖の貼替と一緒に、取っ手や引手などの金物を交換するなどですね。
貼替の際に金物を外しますので、交換の手間は殆どかかりません。
但し、需要に応じた在庫の用意が必要です。
「味玉をたくさん作ったけど、全く売れなかった」では困りますよね。
それなりに需要を見込んだ「下拵え(準備、用意)」が必要という事です。

(ウ)は建付け調整や、敷居スベリの交換
作業時間が増えてしまいますので、スケジュールには注意が必要ですが、満足度はUPすると思います。
「貼替したら動きも軽快になった」
追加費用を払った分の満足は提供できるでしょう。

但し、これらを提供するには、多少の注意が必要です。

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貼替で食べていく 4

2017年06月15日 | 経営
利益を増やすためには
(1)数(顧客数、販売数)を増やす
(2)原価を下げる
(3)販売価格を上げる
というのが容易に思いつく手段です。

では(1)
前の記事を元に考えると、非現実的だと言えます。

つぎに(2)
これもキビシイです。そもそも、貼替に使う資材(襖紙、障子紙など)は、それほど高価なものではありません。
条件の良い仕入先を探したり、大量購入を条件に差値をしても、百円未満の切り詰めが精一杯。もちろん僅かであっても努力すべきですが、大量購入などはリスクも伴いますので、あまり肯定できません。

最後に(3)
これも価格競争がありますから容易ではありません。
ただ、「同じ条件なら安いほうが良い」というだけで、条件が違えば差額があって然るべきです。

条件が違うという点で考えると、例えばラーメンを食べるとして
(ア)大盛りにする
(イ)トッピングを選ぶ
(ウ)セットメニューにする(餃子など)
と、けっこうな選択肢があります。

例えば(ア)で、プラス100円で大盛りにできたとした場合、材料原価は¥100-よりは安いハズですね。
大盛りにする為の手間はどうでしょう? レギュラーサイズと同じではないでしょうか。

(イ)も同じように、それほど手間は増えません(下拵えは必要だと思いますが)が、価格が上がります。
味玉(味付き卵)を1個(正確には半個)で¥100- 原価からすれば、利益は大きいでしょう。
(もちろん美味しい事が条件ですよね。その技術に対価は発生します)

(ウ)は、比較的手間が増えます。餃子を焼く時間、チャーハンを炒める時間などですね。
もし、ラーメンを作るだけで精いっぱいであれば、(ウ)のメニューは考える必要がありそうです。





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貼替で食べていく 3

2017年06月15日 | 経営
さらに現代の住宅事情を考えます。

建売物件を見ると、和室1室が多いですね。
貼替箇所は8~10面といったところです。

先の計算では、1日15面でしたので、1件の請負では足りない事になります。
そうなると、移動時間、取り外し、納品の時間も増やす必要があります。

・・・・だんだん厳しくなってきた事がお分かりいただけると思います。

低価格で打ち出している業者は、作業を分担している場合が多いです。
運搬・搬入のスタッフ、貼替のスタッフ(これも作業工程で分業しているかもしれません)と分ける事で、作業時間を切り詰めています。
さらに、作業スタッフの賃金は、決して高いとは言えません。

そういう業者と戦うワケですので、容易な事では無いのがお分かりいただけると思います。

簡単な答えでいえば、数(量)をこなすしかないという事。
数を確保するには、相応の競争があるという事。
競争に勝つためには、相応の価格にする必要があるという事。

これが貼替の市場という事です。
ただ、これはあくまで一般論。普通にやったら厳しいよという事です。
これを工夫すれば「もう少しだけ」容易に稼ぐことが可能です。

「もう少し」について考えていきます。
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貼替で食べていく 2

2017年06月14日 | 経営
1日2.3万を、単価に反映させます。
貼替1面の利益(材料費を除いた単価)を¥1.500-とします。

¥23.000÷¥1.500≒15.3

おおよそ15面の貼替が必要になります。

貼替1面に30分かかるとして
30分×15面=7.5時間。

これに休憩時間(15×2回)と食事の時間(1時間)を足すと9時間です。
さらに、現場までの往復の時間もあります。
片道30分、取り外し、納品作業で合計1時間。作業時間にプラス2時間として、合計11時間になります。

朝8時に開始したとして19時の作業終了です。
目いっぱいですね。

この計算も、かなりギリギリです。
まず貼替30分の定義からしてキビシイ。
ボロボロだったり、剥がしにくかったりすれば、もっと時間がかかります。
取り外しや納品作業も、現場状況で大きく変わります。
という事を考えれば、上記条件は、かなり良い条件として計算された事になります。

そうなると、利益¥1.500-を増やしたいところですが、価格競争がある事を前提にすれば、この数字も適正ではないかと考えます。
(広告の業者価格から計算しました。当店はもっと利益が高いです)
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貼替で食べていく

2017年06月14日 | 経営
当店では、襖、障子の貼替業務を停止しています。
と言っても100%お断りでは無く、リピーターの方や、建具の造作も絡んだ現場ではお引き受けしています。
ただ、建具造作と比較すると利益が低いので、新規や貼替だけの現場はお断りという形です。

では、貼替だけで食べていくのはムリなのか?
いえいえ、そんな事はありません。
価格競争が激しいので、大儲けできないだけです。

価格競争に関しては過去の記事でも書きました。
それを承知の上で「貼替で食べていくには」を考えていきます。

繰り返しになりますが「大儲けは難しい」と考えています。
普通に食べていくだけという意味で、40代男性の平均年収(約580万)を基準に考えていきます。

まず580万を12ヶ月で割ります。おおよそ50万円になります。
月収50万円を25日で割ります。1日2万円です。

1日の利益目標を2万円と。。。。。

いえいえ、この段階で大きなミスがあります。
平均年収は、給料として支払われるお金です。
サラリーマンなら、会社が用意してくれる作業環境(作業場、営業車、道具など)がありますが、個人ですので、これを自分で用意せねばなりません。

これを経費とします。
作業場は、自宅の1室として、家賃はゼロ。
営業車は中古の100万を5年乗るとして、年間20万。
車両保険、修理費、税金などで、維持経費20万
ガソリン代30万。
工具・消耗品(糊とかクギなど)で10万。
雑費(水道光熱費など)で10万
----------------------------
合計90万(けっこうギリギリだと思います)

これも含んでの計算です。

先の平均年収等々の計算より、1日2.3万円の利益目標を立てます。
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