マラソン讃歌

ランニング日記を中心に様々な趣味活動を紹介します。

台北チャリティマラソン快走(回想)

2018年02月05日 | マラソン大会
1月28日の台北マラソンを(私ではなく)ランナーの視点から振り返って見ます。

 朝4時に目覚ましが鳴り、いよいよ台北マラソン当日になった。外は霧雨とのこと、まずまずの天候だ。
こちらに来てからも毎回食事を食べ過ぎていて、胃が重苦しい。
おなかの周りも、ちょっと気になるようになってきた。こりゃあ、まずい!
香港やボストンでは、暑さでふくらはぎがけいれんして苦戦した。
どうも外国での大会は、新しい環境に馴染めず難しい。
 5時00分、日本からの大会参加者は、2台のタクシーでスタート地点に向かった。
10分で昨日来た228記念館前のスタート地点に到着。
荷物預けテント近くに移動して記念写真を撮り、上着を脱いで急いで荷物を預けた。
Tシャツ短パン姿になっても全然寒くない。
走りだせば暑くなるのは確実だろう。日ざしがないだけいいかもしれない。
それぞれ参加種目が違うので、伴走ペアごとにスタート場所に移動した。
みんな頑張ってねえー!
 しげじいとチョーさんは、人込みをかき分けながら整列場所に急いだ。
台北マラソンは、1万5千人程度の参加者があるらしく、大きな大会だと感じた。
人込みの中を歩いて行くと、視覚障害ランナーたちが目の前を横切って行く。
方向が同じだったのでついて行くと、スタートライン最前列に着いた。
チョーさんが、スタートライン最前列の右側と左側に視覚障害ランナーが約50人いると教えてくれた(うちフルマラソン参加者は18人)。
その仲間に入れてもらって、前のランナーに、チョーさんがどれぐらいのタイムで走るか聞いてみると、3時間1分と答えたという。
視覚障害ランナーにとってもハイレベルの大会だと感じた。
だめたーこりゃあー!5位までに入賞して賞金なんてもらえるわけがなーい!
そんなしげじいの落胆とは裏腹に、大ボリュームの音楽が鳴り始めて、会場が元気な準備体操で盛り上がっていく。
スタートまではあと少しだ。
 ついに全員がカウントダウンコールを始めた。
 5時59分、視覚障害ランナーだけがスタートした。
1分間のアーリースタートが、認められているらしい。
広い幅の道路を視覚障害の仲間だけが走っている。
スタートした瞬間から、自分のペースで、自由に走れたのは初めての経験だ。
しばらく行くと、仲間全員が右側の視覚障害専用レーンに寄せられた。
それでも1車線文は確保されていたので、支障なくそのまま走れた。
 6時00分、一般ランナーがスタート。
左側の一般ランナー用のレーンを、大勢のランナーが追い抜いていく。
なるほどこれならお互いに安全に走れる。
 その後も3キロ地点過ぎまでは、視覚障害者専用レーンが確保されていた。
スタート時の混雑と混乱による危険を防止するため、
ここまで徹底して配慮がなされている大会は、日本では聞いたことがない。
さすがは日本でも「アキレス」(障害者ランニングクラブ)のスポンサーになってくれているスタンダードチャータード銀行が主催する大会だけあって、視覚障害者にたいする配慮が行き届いていると感心した。
 9キロ地点ぐらいまでは、都心部を走り、有名な観光スポットや賑やかな応援があった。
街なかのためか風がない。湿度が高い分、少し蒸し暑さを感じた。
その後大きな橋を渡って、広い河川敷に降りた。
広々とした川べりに来たせいか、爽やかな風も吹いてきて、身体を冷やしてくれた。
 13キロで折り返し、向かい風が気持ちいい。
近くに松山空港(国内線中心の空港)があり、頭のすぐ上を離着陸の飛行機が飛んで
いる。
単調な河川敷では、少しスリルを感じて気がまぎれていい。
 20キロ地点で地元のランニングチーム(「北大」)の大声援を受けた。カーヨ!ちゃーよ!加油!
しばらく行くと、向こう岸のハーフマラソンのゴール地点らしき場所から、大ボリュームの音楽や声援など楽しそうな賑わいが聞こえてきた。
ココで、もう終われるとは、うらやましぃー。いいな、いいな。
 23キロ地点でまた折り返しがあった。
今度は追い風になり、走るのが少し楽に感じる。
街なかは名所や応援も多く、それなりに楽しいが、河川敷は広々としていて走りやすいし、気分も爽快だ。
 26キロ地点で、またさっきの応援団がいて、大声援に応えた。
最近は30キロ以上走ることはほとんどないので、そろそろ疲れがでてきた。
1キロ、また1キロと、こつこつ歩数を数えて、距離を減らしていくしかない。
 33キロ地点で、また折り返しがあった。
歩いている人も多くなってきたが、他人ごとではない。
自分のペースも大分落ちてきて、1キロ7分を超えてしまっている。
もう一度大きな橋を渡ると、漸く37キロ地点になった。
あと5キロだ。と思っても中々ペースを上げられない。
 1キロがとても長く感じながらも、なんとか40キロになった。
ここにもまた応援団が来てくれていて、最後の大声援をしてくれた。
ありがとぉー!みなさぁーん!
あと少し、ゴールさえすれば楽になれる。
なんだか少し嬉しくなってきた。終わったらおいしいものでも食べようか。
苦しくても、いずれはゴールが来る。もうおしまいだ。
とうとう大歓声が近づいてきて、ゴール間近を実感した。
 あと100メートル。チョーさんと二人で手を挙げて笑顔でゴールした。
時間は、4時間44分。予定より30分遅かったが、練習不足と太り過ぎでは、当然の結果だろう。
完走できたことに満足すると、また台湾旅行を楽しむ気分になってきた。
それにしても、胃にもいつもの不快感がないし、疲れもさほどでもない。
苦しくてもぎりぎりまで追い込む気力が、すでにないのかもしれない。


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