ロイス ジャズ タンノイ

タンノイによるホイジンガ的ジャズの考察でございます。

二階大堂

2008年06月27日 | 歴史の革袋
鎌倉の頼朝は1191年7月に全国から集めた28万の大軍を組んでいよいよ『平泉』に攻め登る、と『吾妻鏡』にある。
このとき平泉には、すばらしい音響を奏でる巨大伽藍装置が幾つも有ったのであるけれど、頼朝がとくに気に入ってしまったのが『二階大堂』という黄金の大仏を入れた二階建てのユニットである。
鎌倉に戻ると、さっそくこの恒久平安を願って藤原三代の造った同じ物を建立し、彼はときどき拝観に行っている。
当方が、博物館で小さく復元された模型を見ても、二階建ての非の打ちどころのない雄大なバランスが忘れられない。
無量光院が『パラゴン』とすれば、これは『エレクトロボイス・パトリシアン』といってよいのか、なまなかの思いつきで具現できる建造物ではないので、復元は遅れるかもしれない。台座に使われた礎石が国道四号線の関山北側中腹に残っているところをわずかに見て、いまは往時をしのぶ。
あのような傑作にふさわしい音楽といえば、ロイヤルで聴くマイルスもよいが、セルゲイ・ラフマニノフのピアノC二番の雄大なスケールを聴いてみたくなる。
夕刻、二人の客人がお見えになったとき、アシュケナージとモスクワフィルをターンテーブルに載せ、巧者アシュケナージに納得したが、盤質が傷んでいるので気分がいまいちであった。
次回はリフテルとワルシャワ・フィルのほうにしたい。


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