ロイス ジャズ タンノイ

タンノイによるホイジンガ的ジャズの考察でございます。

ベルリンフィルハーモニック劇場のテイク・ファイヴ

2009年11月23日 | レコードのお話
62年、カーネギー・ホールで聴衆を喜ばせたブルーベックの『テイク・ファイヴ』という曲が、72年にメンバーを変えてベルリンフィルハーモニック劇場でライブを録った16分の長丁場を聴く。
テイク・ファイヴは、タイムアウトに入っているスタジオ録音が記憶にあるが、G・マリガンのバリトン・サクスを加え、アラン・ドウソンの鬼太鼓のような乱れ打ちとJ・シックスの巨大なベースの音に眼が白黒まばたく。
かの2万枚長者殿も「これは、まだ聴いたことがなかった」と呆然とした、千人をまえのテイク・ファイヴには、ドイツ人聴衆の興奮さえ音楽であった。
俊英なJBL装置で時代の先端を行く古川のN氏や『カプリチョス』のカレーライスを話題にしたT氏も、足元をさらわれた気分に苦笑いである。
マイルスやパーカーのジャズも絶景であるのは承知しているが、やっぱりタンノイに劇場サウンドは向いているのか。
N氏は東山御殿の『パラゴン』にSPUをセットしてこられたそうで、「かれこれ10か所ほどのパラゴンを聴いておりますが、あの音を越える装置は、しばらく現れないかもしれません」という新機軸の調整が加えられた、いったいそれはどうなっているのかパラゴン。
東山にあるパラゴンは、パラゴンのために材木を蒐めて部屋を設計したときいて、多くの名工や名業者やバックアップの集大成を聴きに、砂鉄川を越えていつの日か訪れてみたいものである。





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