サッカールーの何でもござれ

サッカーとオーストラリアに関するサッカールーのエッセイです

中田ヒデはボランチか

2005-03-27 20:00:36 | Weblog
今日のSBSテレビのサッカー番組を見ていたらWC予選の結果コーナーがあり、アジアのところではどうして日本はイランに負けたのかが話題になっていた。ジーコはフィットしていない中田をフォーメーションを変更してまで出して、そのために負けたので他の選手から不満が上がったとかなり細かく解説している。

中田一人のせいで負けたわけではないが、中田にみんなが振り回されて期待していたほどの活躍もしてくれずおまけに負けたというところだろうか。なんだかフィオレでの状況と似ている。みんなの期待が大きいので結果が出ないとその戦犯にされてしまう。戦犯といえば中田よりも加地のほうだと思うけどね。

さてSBSでは一体中田はどうしたのかとコメンテーターが解説のクレイグ・フォスター(元プレミアリーガー)に質問したところ、「さあ分からない。長いことフィオレでもプレーしていないんじゃないかな」と中田の存在は解説者からも忘れられていることに気付いた。

「それよりもイランはアジアの強豪だし、10万人の殺気に満ちたアウエーのスタジアムでイランの迫力に負けたのでは?」という説明だった。イラン人サポが5人死んでそれを重く見たFIFAが調査を開始するとのこと。FIFAはこういう事故には神経質だからね。

さてさすがにSBSのサッカー番組だけあって日本代表のことは細かく説明している。よく思うけど、世界中のサッカーに関するニュースって一般人はともかくサッカー関係者には細かいことまで伝わる。もちろんそれはヨーロッパにいる選手のことが中心だけどね。

もっともSBSがアジアのことに関心を持つのは、オーストラリアが正式にAFCに加盟したらWC予選で実際に日本、韓国、イランなどと対戦するからである。

今日の午後の代表の戦術練習では早速中田ヒデをボランチにした3-5-2に戻したようだ。明日の練習でも同じメンツだったら30日もそのとうりになるでしょう。どうも気になるのは日本の場合、マスコミに情報を流させすぎじゃないかなあ。ジーコの言うことはほとんど本音なのでそれがマスコミ経由で対戦国に伝わり、じっくりと分析されている。

中田ヒデをボランチにした場合、稲本の出番はほぼなくなる。たまたま小野が出場停止になるからいいようなものの、もし小野がいたら中田、小野、稲本、福西の4人で争うことになる。もったいないといえば実にもったいない。

それよりもいっそのこと中田をFWにしたほうがいいんじゃないだろうか。あるいは1トップにしてトップ下に中田と中村を並べるとか。その場合の1トップはそのありがたみを日本中に悟らせた師匠になる。

高原は本当にパッとしなかった。柳沢でも玉田でも大黒でもいいから、高原ではないFWを出して欲しい。「どう動いていいのか分からなかった」というコメントを聞いてだめだこりゃあと思った。

高原はシドニー五輪の時は大活躍したのになあ。南ア戦かスロバキア戦だったか(スロベニアだったかな?)忘れたけれど、カウンターから高原が高速ドリブルで飛び出し、GKと1対1になって強烈シュート。GKにはじかれたがこぼれ玉を稲本がゴールした場面があった。しっかりGKに防がれるところはその頃から同じってことだが、あのドリブルは圧巻だった。筆者はその試合をキャンベラのスタジアムで観戦していたので、稲本のガッツポーズを鮮明に覚えている。

まあ、中田は以外と守備力があるのでボランチでも問題ないだろうけれど、ジーコは今後も中田をボランチとして起用し続けるだろうか。中田ももう28才。悲しいかな、故障も多くなり実力も下り坂で旬をすぎてしまった。代表に呼ばれなくなるのも時間の問題かも知れないし、ジーコはメンバーを固定するのも好きだが、いったん見切りとチャンスも与えなくなる。

こんなに早く中田不要論が出ようとは2002年当時から考えれば隔世の感があります。


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