怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

日本にいらいらするとき

2017年01月27日 | カテゴリー分けするのに飽き
毎回、日本に戻ってきて1~2週間はスーパーのレジでいらいらする。
丁寧すぎるんだ。
普段、ドイツのスーパーで客を乱暴にあしらう店員たちに悩まされているのだから、日本に戻ってきたらさぞかしいい気分になるのかと思っていた。
実際はその逆の感情がわいてくるのだから始末が悪い。
両手を腹の辺りで重ねてお辞儀をして「ありがとうございました」と言うのはやりすぎなのではないか。その一瞬の時間を次の客をさばくほうが経営的にはお得なのではないか。
いかにもマニュアルどおりで、そう決まっているからお辞儀している、という雰囲気で満ちているのも気に入らない。
「袋はご利用になりますか」
といちいち尋ねるスーパーもある。そこは、昔からレジ袋が有料で、以前はそんな質問をしなかった。
何か客とトラブルになったのだろうか。

コンビニで働いている知人がこぼしていた。
「最近はますます客が高飛車になってきた」と。
お客様は神様です、という態度をもっともっと激しくしなければならないのだそう。

そうした実情から、ますますばか丁寧な接客をするようになったのだろう。
ドイツも少しは真似てみたいと思わないのか。
日本を訪れるドイツ人はこの丁寧すぎるレジの応対に、一般的には非常に感動するようだ。
「ドイツ人は攻撃的です」
と日本が好きなドイツ人がこぼしていた。
「○○はどこにありますか」と店員に尋ねても「そんなの知りません」とあっさり言われることを覚悟しなくてはならない。
「この商品をこんなに大量に買っては困る」とレジで言われたこともあったな。
まったく、日本では考えられない応対だ。

丁寧すぎる日本と、何かあれば客でも攻撃するドイツを、足して2で割れば、私としては丁度いい感覚になるかもしれない。

丁寧さにイラつく感情も、日本滞在2,3週間を過ぎると何とも感じなくなってくる。
それが当然、って感覚になってきて、少しでも応対が乱暴だとむっとくるようになる。
まったく、人間の適応力って、すばらしいなぁ、と思うぞ。


義両親と夫と逢わないこと数ヶ月。
このど田舎の風景が懐かしい今。