怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

湿気のある寒さはつらい

2017年01月22日 | カテゴリー分けするのに飽き
関東の冬場には乾燥注意報が発令される。
以前は何の疑問もなく、冬場は空気が乾燥しているものだと思ったものだ。
布団が湿っぽいのは自分が発する水分を吸っているからだし、晴れた日に干せばちゃんとふっくらと温かくなるのは外の空気が乾燥しているからだ、と思った。

ところが、ドイツに住んでしまい、ある程度その気候に慣れてしまうと、冬場の関東の湿気の多いことに悩まされる。
空気が冷えた水分を含んでいて、それがとても冷たいんだ。
もう、ドイツ以上に寒い。

ドイツの家の近所の中国人が言っていた。
彼女は長春の出身だ。気候はドイツ以上に寒冷で冬が長くて厳しい地域らしい。
父親の勧めでドイツ語を学ぶ為に上海の大学入学したそうな。
上海はだいぶ南だ。冬の寒さも長春と比較するとなんてことないだろう、と思っていたらしい。
ところが、そこはやはり湿気を含む寒さで、しかも長春のようなしっかりとした暖房設備もなく、大変つらい冬を経験したそうな。
「ああ、それは東京と同じですね」
と彼女と意見が合ったものだ。

ドイツは今、日中の気温が氷点下の日々が続いているらしい。
ドイツ在住の仲間と連絡すると、皆それを嘆いている。
私も負けずに嘆いてやる。
こちらは冷えた水の中にいるようで、体感的にはドイツと同じくらい寒いぞ、家の暖房はすんごくちゃちいんだぞ、と。

極度のストレス状態にある今現在の私だ。
ここで風邪を引いたらたまらないので、むちゃくちゃな厚着をし、家の中でもマスクをしている。(マスクって、暖かいのよね)

これを書いている今現在、私の背中には強い太陽の光が当って、とても暖かい。
ドイツでこの経験を冬場にするのは無理だ。
関東周辺の冬は晴れが多く、太陽が出ると夏のようだと夫が日本在住中によく言っていたものだ。

先日逢ったスイス人B子さんは、西日本の山の中で農作物を今のところ趣味で作っている。(将来は販売するくらいの規模にしたいらしい)
「スイスではじゃが芋の収穫は年に一度よ。今の住まいでは二度も採れるのよ」
私のドイツの住まいでも、9月から3,4月ごろまでは庭での野菜などの栽培は全くできない。
欧州の大昔は、単純に食べることが日本の暖かい地域より大変だったことが容易に想像できる。
湿気のある冷たい冬だけれど、やはり欧州より暖かく、恵まれている。

そういうわけで、今の背中の太陽を充分に楽しんでストレス解消をしている私。




近所の図書館で除籍になった本をもらった。
「戦場のピアニスト」でチラッと出てくるコルチャック先生だ。
著者は日本人だ。日本はホロコースト関連の書籍に満ちている。ここは自国のことでもないのに他国の悲劇に多くの出版物が出ているのが凄いと思う。
ドイツで日本関連の戦争中のことを書いた書籍がどれくらいあるかしら、と考えてしまう。