飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

ノートを書くときに必要な技術

2024年04月21日 05時38分21秒 | 授業論
授業中に子供達にノートを取らせる。
板書をノートに写させる場面が学級では日常的にある。
しかし、単純と思われるノートに書くという活動、なかなか出来ない子もいる。
その出来ない要因はどこにあるのか。
ただ、単に苦手だから、集中力がないからという事で片付けていいのだろうか。
ノートをとる作業にはいろんな能力が関わっている。
その要因が理解できれば支援の方法も変わってくる。

ノートを書くときに必要な力
①記憶力
②眼球運動脳力
③視覚認知力
④目と手の協応能力
⑤空間認識能力
⑥運動能力
※衝動性 多動性 不注意

1 記憶力が弱いとき
・ワーキングメモリーが弱いと黒板の文字や文章を一度に記憶しておくことが難しくノートに書き写すのに時間がかかる
○穴埋めシートを用意して、書く量を減らす
○板書をカメラで撮影して、各教科ごとでスライドにまとめていく

2 眼球運動能力が弱いとき
・眼球運動能力…視点を固定したり正確に移動させたりする力
この力が弱いと黒板を写し間違えたり、書く場所や見る場所を間違えたりする
○黒板を撮影したものをノートの隣に置き、目を動かす範囲を限定する
○スリットやシートで見るべき所を限定する

3 視覚認知能力が弱いとき
・文字の形や線の数、方向を正しく認識できず、鏡文字や似ているひらがなの混同が起きることがある
○視覚認知能力を高める教材に取り組む
○パズルやレゴで模型を組み立てるなどの楽しめるトレーニングを行う

4 目と手の協応能力が弱いとき
目と手の協応…目から入った情報と手の動きを連動させる力
・この力が弱いと、文字が枠からはみ出たり、バランスが悪くなったりする
○クリップや補助グッズを使い鉛筆を持ちやすくする
○ノートのマス目を大きくする
○点繋ぎや迷路などに取り組む

5 空間認識能力が弱いとき
空間認識…自分の体の動きや上下左右を認識する力
・この力が弱いと、自分を中心として上下左右の空間を上手に使うことができず、鏡文字になることがある
○大きく空がきするなど、文字の練習にボディイメージを利用する

saitani



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