私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

アカスジベッコウトンボ?: アヂアヂ台湾お魚旅㊶

2019-01-15 17:47:42 | 夏の台湾の魚たち
2019年1月15日(火)

年末年始や成人式前後の休日でないと行楽に行けない人も多い。
私らは、その間なるべくおじゃませんようにして・・・
今日、今年初めての川釣りへ。
その成果は、また書くとして・・・


台湾7日目(8月5日) 

Cさんの台湾白魚保護池に飛んでたトンボ。


どうやらアカスジベッコウトンボという名前みたいだ。
台湾では善變蜻蜓と、学名は Neurothemis ramburii

南方系のトンボのようだが・・・
最近、琉球列島へも分布を広げつつあるらしい。

もともと生物は、分散・拡散して分布を広げようとする性質がある。
定着できるかどうかなんだよね。
そのうち、私の暮らす街でも見られるようになっていくのかなあ?

観光地をめぐる旅より、名を知らぬ生き物との出会い旅の方がよほど楽しいのであった。
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台湾白魚に会う!: アヂアヂ台湾お魚旅㊵

2019-01-14 10:18:57 | 夏の台湾の魚たち
2019年1月14日(月)

台湾白魚の水彩画。


描くことで出会った記録として残そうと思ったからである。


台湾7日目(8月5日) 早朝

Cさんと待ち合わせ、台湾白魚を保護してる農場へ向かう。

途中、広がるのは水田と思いきや、ウォーターバンブーだとのこと。


ウォーターバンブーとは何ぞや? (ま、帰って調べることにしよ)
最近流行のイネ科の食材マコモダケのことだった。
「どう見てもバンブー(竹)じゃないもんなあ・・・」 物を知らん私らは釈然としないまま。

農場近くの流域の至る所に捕獲禁止の看板。


そして、グインッと小路を上ったところに農場があり
大きな台湾白魚の像がシンボルとして飾られていた。

ちなみに、この魚を捕獲すると
6か月以上5年以下の懲役か約80~400万円の罰金。

若によると台湾国内でも生息が確認されてるのはほんの数か所だそうだ。

「台湾白魚が滅びかけてる一番の原因は何ですか?」 
「この辺りではマコモダケへの農薬や化学肥料です。
 私たちは、無農薬・有機栽培のマコモダケ栽培のシンボルとして保護しようと
 周囲の農家にも呼びかけてるんですが・・・なかなかうまくいきません」
「密猟者への対応はどうしてますか?」
「かつては多かったです。
 今は目立つ看板をアチコチに立てて、地元の人にも知ってもらいながら対応してます」 
こんな会話ができるのも若の通訳がはさまればこそなのである。

「じゃあ、生息地(繁殖地でもある)を見に行きましょう」
2か所見せていただいた。
川から農場へと水を引き、手作りでこさえた池で泳いでる様子を見た後

畦道をトコトコトコトコ歩く。


こんなタマリで・・・


「水中撮影してもいいですよ」 
そそくさと若も友も動画を撮る準備を始めたぞ!
私は、防水カメラ持ってこんかったぞおっ!
タモ網で採る訳にもいかんしっ!

すかさず魚たちの群れをカメラへと追う役に徹するのであった。
後日、いただいた画像の一部から・・・加工に加工を重ねて・・・


保護してるCさんでさえ捕獲もせず、飼育もせずなのだから、この画像だけでも感謝なのである。

さておき、台湾のマコモダケは最近盛んに日本にも輸入されてるし
現地にこんな状況や背景があることを、特に食に敏感な方々にも伝わるといいなあ。


でもって、今回も生息域が特定できる写真は載せない。

「あんたらが保護じゃなんじゃ煩いこと言うけえ、いろんな道具で魚採りに次々に来るがっ!
 うるさいし、魚もすっかりおらんよになってしもうたが! あんたらのせいじゃ!」

もう20年もたっただろうか?
絶滅危惧種生息域の近所に住んでたオッチャンから言われたキツイ言葉を忘れない。

保護活動を繰り広げてると・・・その情報を個人の所有欲に利用する輩が現れる。
まして、SNS上だもの・・・肝に銘じないとね・・・
コメント (2)
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奇跡の遭遇と沈痛の喪失: アヂアヂ台湾お魚旅㊴

2019-01-13 00:07:50 | 夏の台湾の魚たち
2018年1月12日(土)

台湾6日目(8月4日)の夜の話

この日の夜はドミトリー。
周辺の宿が満杯で、仕方なく友が予約してた。
私たちは、基本前夜に行き当たりばったりに宿を決めるのだ。

貴重品を私専用の金庫に入れ、鍵をポケットに入れ・・・さあ、夕食だ!

「どこへ行きたい? 何が食べたい? 昨日のカキオコ? それとも他の?」 若に尋ねる。
「う~ん・・・・・・そうですねえ・・・」 悩む若。
「何でもええよ。好きなもん言ってえな」
「・・・じゃあ、今日もカキオコで」

この若の決断がアレヨアレヨと運命に導かれていく。

約2時間後、あろうことに私たちは「国家的国民的保護対象種である台湾白魚の保護活動家」と向かい合っていた。

・もし、この日目的にしてたギギやアカザに会えてたら、台湾白魚保護区の見学に行くこともなかっただろうし
・もし、若が連日のカキオコを希望しなかったら、店のおかみさんに会うこともなかっただろうし
・もし、忙しく働いてるおかみさんが話しかけてこなかったら・・・この日のことを軽い話題にもしなかっただろうし
・まさか「私、白魚の保護活動してる人知ってますよ。よかったら連絡してみましょうか?」なんてなこともあり得ないし

基本、日本では、親切は困ってる人を対象として行われるものみたいだが
台湾では、親切というのは相手を喜ばせるための自然のふるまいなのかもしれない。
おかみさんは、見ず知らずの日本人3人組にドンドン道を拓いていくのである。

かくして、明日の朝「民間人の手による保護活動」を見せていただくことになったのである。

こんなことってあるか?
自分の意志と無関係に物事が好転してくことに・・・何か初めて運命みたいなものを感じた。
興奮したなあ、台湾白魚が泳いでる様子、見せてくれるっていうんだもの。
どんな工夫をして繁殖させてるか、どんな苦労をして保護してるか案内してくれるっていうんだもの。
用事もある中、朝の時間を削ってまで・・・

奇跡の遭遇なのである。

その約1時間後、私は金庫の鍵を失くしていることに気付いてしまった。
一気に落胆である。
鍵を失くし、金庫を弁償することはお金で済むのだが・・・仲間や宿に迷惑をかける時間や労力が悔しい。
友や若は探しまくり、宿のオーナーへも手配をしてくれ
オーナーも「Don't worry !」 を繰り返してくれるのだが・・・結局見つからず・・・

翌朝、マスターキーで開け、修理代も400円しか受け取らず・・・。

歓喜と悲痛がまぜこぜの出発となったのだが・・・

今から思えば、
「人は、何かを得れば、何かを失う・・・」なんてな言葉もよく耳にするし・・・

さだまさしさんの「檸檬」の歌に
「・・・捨て去る時には こうして出来るだけ 遠くへ投げ上げるものよ・・・」とか
「・・・消え去る時には こうしてあっけなく 静かに堕ちていくものよ・・・」とか、あるもんな。

きっと、あの鍵は遠くへ投げるか静かに落とす運命だったんだなあ。

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台湾白魚(Pararasbora moltrechti)保護地で: アヂアヂ台湾お魚旅㊳

2019-01-09 18:24:55 | 夏の台湾の魚たち
2019年1月9日(水)

台湾6日目(8月4日)の続き

細い山道をクネクネクネクネ進むと・・・
突然現れた看板。


パララスボラと何回か書いてきた淡水魚の生息地なのである。
現地では台湾白魚といい、学名はPararasbora moltrechti

どんな魚なのか実物を見てみたいケド・・・
国を挙げて保護してる魚なので、もちろん採ることも釣ることも違反・罰金。
生息流域一帯に「捕獲禁止の警告の看板」が立てられていた。

その一方で、流域はきれいに整備され、説明看板も研究施設らしい建物もある。


観光に来られてた人たちもそこそこいて、川べりに降りれたりもする。
大変良いことなのである。

日本では「川に近づけないような構造物」や「近づくと危ないという教え」や
「希少種生息地につき立ち入り禁止」なんてなことが多いような気がするのである。

ところで、この台湾白魚、図鑑でしか見たことがないから
そっくりなカワバタモロコやヒナモロコと生息環境が似てると思ってたケド・・・
全然違うことにびっくり仰天!
興奮したなあ。
百聞は一見に如かず、なのである。

生息する川の様子や画像は、保護してる台湾の方々に敬意を表したいので、ここでは載せずにおくね。
気になる方は、ぜひ、現地へ、自分の目で。(一応観光地だもん)

クネクネと帰り道の途中にあったダム湖を後に、宿へと向かうのであった。


そして、奇跡の夜が舞い降りた。
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スジアカクマゼミ? 日本にもいるの?: アヂアヂ台湾お魚旅㊲

2019-01-08 15:37:44 | 夏の台湾の魚たち
2018年1月8日(火)

図書館から借りてた「はじめての魚類学」を読み終え・・・
最近、専門書と一般書の垣根もなくなってきてて、とってもうれしい!


さて、台湾旅の記録を進めとこ。

台湾6日目(8月4日)の続き

たぶんスジアカクマゼミである。


キコリイオビゲンセイがいた河原の木で鳴いてた。
日本のクマゼミの鳴き声とは違ってた。
先に見つけた友が、私のデジカメを奪うようにして撮影。

もちろん帰国後に調べてみた。
台湾名 紅脈熊蟬  学名 Cryptotympana atrata

てっきり南方系のセミかと思いきや、朝鮮半島などにも生息してるとのこと。
そして、なんと日本のごく限られた地域で2000年頃から生息・繁殖が確認されてるみたい。
それが、なんとなんと北陸地方だというから俄然面白くなる。

もともといた在来種なのか?
人為的に運ばれた外来種なのか?
セミの飛翔する力はさほど強くないと思うので、偏西風にのって半島から運ばれてきたのか?

国内分布が広がらないのはなんでだ? 

なんてなことを考えてるときは楽しい。

さて、パララスボラ保護地へ向かうぞ!
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