私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

マツムシソウ属の花? Scabiosa sp. :里山の遊歩道に

2023-09-01 07:35:10 | 植物
2023年8月31日(木)

マツムシソウ属の花? Scabiosa sp.

20230827

山頂に公園がある近くの里山散歩。
遊歩道に咲いていた。
ずいぶん昔に長野県の高原へ出かけたとき見たマツムシソウを小さくしたような花が1つ咲いていた。

花弁が落ち、すでに種子を形成してるものばかり


四隅に鉄の棒が打たれ、黄色いテープで囲まれ、赤いリボンを目印にして
「近寄らないように!大切に育ててます!」みたいな雰囲気を醸し出していた。
明らかに人が移植したものだ。


うす紫色の自由奔放な花弁から
「マツムシソウだろう」と感じるものの
「瀬戸内南部の温暖な気候ではよほど丁寧に手入れしないと育つわけはない」とも思い、調べてみた。

やはり、マツムシソウの広島県での分布は北部の寒冷な気候にある高山地帯のみ。
だとすれば、外国から移入してる園芸植物のセイヨウマツムシソウ・コーカサスマツムシソウなどかもしれない。
素人だからまったくわからないけど・・・

マツムシソウだとしても園芸用の外来マツムシソウ属だとしても
自治体管理の里山の遊歩道に、誰が何のために、どう見ても地元にそぐわぬこの花を植えたんだろう?
今度覚えてたら(忘れるんだよね)知り合いに聞いてみることにするか。

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ギンリョウソウ Monotropastrum humile :小径のほとりに

2023-05-23 09:22:48 | 植物
2023年5月23日(火)

ギンリョウソウ Monotropastrum humile

20230520  花茎20cmほど

地元里山での生き物探し散歩中、小道のほとりに咲いていた。
付近を観察すると、ここにも


そこにも群落が・・・

友人が教えてくれたポイントとはまったく違う地点で見つけたことがうれしい。

東アジアの寒帯から亜熱帯まで広く分布する従属栄養の植物だ。
従属栄養とは、自ら栄養を作り出す(独立栄養)ことができず他者からもらって生きること。
被子植物なのに『葉緑体』を持たないから真っ白、当然光合成をしない。

まだ、咲き始めたばかりのようで、短い花径のものも


日陰の湿った腐葉土に咲いていた。


ツツジ目の植物だから、もともと葉緑体をもち光合成していたのだろう。
それが『腐生植物』といって、樹木と共生する菌類に寄生し栄養を得るようになったのはおもしろい。
湿度・日陰・樹木・共生菌類というつながりの中で生きてるのだから、持ち帰っても育たないよね。

被子植物なのに、菌類のような生活を目指した変わり者なのもいいね。

私の長年の夢は、「体細胞に葉緑体を組み込めればいいな」というもので
そうすれば日向ぼっこをすれば光合成で栄養を得られるから、食い物に困らない。
食糧問題が解決すれば、あくせく働くこともない。
そうなればヒトも開発だ、発展だ、闘争・戦争だなんてならずに実に平和になるんじゃないかな?
実行できてる動物は、藻類と共生してるサンゴくらいかもしれないけど・・・

花のつくりを素人なりに調べてみた。

ほら、そこらのツツジとよく似た5弁の花だ。

ついでに、秋に咲くナンバンギセルと比べてみた。


コイツも葉緑体のない従属栄養の被子植物だ。


ただ、シソ目だから、分類上まったく異なる植物から進化していること。
そして、ススキなどの根から直接栄養を得る『寄生植物』だから、生活環はまるでちがう。

ま、コイツも変わり者なんだろうけど・・・

ちまたで生物多様性の大切さが当たり前のようにお経のように飛び交う時代。
とても良いことなんだけど、私たちは、この言葉を抽象的な概念のまま唱えてはいないだろうか?
地元でいいから、もっと生き物のこと知らなくちゃいけないんじゃないか?
あまりにヒトの生活と自然とがかけ離れてしまってはいないだろうか?

そんなことを思わせてくれる植物だったなあ。

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バイカイカリソウ Epimedium diphyllum :1株ぽつんと

2023-04-26 08:33:54 | 植物
2023年4月26日(水)

バイカイカリソウ Epimedium diphyllum

20230424 丈30cm 花径10mmほど

友と2つ用件を済ませ、地元の湿地帯の遊歩道をぐるぐる散歩していて見つけた。
草刈りを終えた畔の斜面にたった1本、ぽつんと小さな白い花の野草。


見過ごしていもおかしくないほどの小ささ。

しゃがんで覗き込み、美しい可憐な花だと気づき、記録を残すことにした。

何せ、アケビの花でさえ何の花かわからなかったくらい植物はド素人だから。

帰宅後、調べてみて驚いた!
バイカイカリソウという和名をもつメギ科イカリソウ属の花。
イカリソウ属の仲間なのに、花弁に距(錨のような突起)がなくて、梅花のような形をしているからバイカイカリソウということのようだ。
中国地方・四国・九州に生息する多年草で、日本固有種らしくて・・・
ああ、やっぱりだ!
ネット上でいくつか販売もされてる。

販売か(バイカ)やはり野におけ怒りそう(イカリソウ)
という駄句にて終了!

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ショウジョウバカマ Heloniopsis orientalis :沢のほとりに

2023-04-14 09:29:49 | 植物
2023年4月14日(金)

ショウジョウバカマ Heloniopsis orientalis

20230408 花茎20cm 花径2cmほど

里山散歩中、友人が小さな沢で見つけた。
花の形はなんとなくコウヤボウキに似ていると思ったが、ロゼッタ様の葉・花径は全然違う。

ロゼッタ様の葉


花茎と花の形


離島を除き、ほぼ日本全土の湿り気のある場所に生えているそうだ。
そうであるならば、農道や沢をよく散歩してきた私は見たことがあるはずだ。
なのに、初めて見た植物だった。
地元では数が少ないのかもしれない。
または、植物にほとんど関心がなかったまま見逃してきていたのかもしれない。

少し、離れたところに2本。

丁寧に探してまわったわけではないにせよ、いくつかの沢やため池周りを散歩しての結果。
やはり数は少ない気がした。

ショウジョウバカマは「猩々袴」と表す。
「猩々」は、オランウータン様の空想上の動物。
トンボにもショウジョウトンボという名があるように、「赤い」を表しているのでは?
「袴」は、ロゼッタ様の葉の重なりが袴のように見えることかららしい。

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アケビ Akebia quinata :雄花・雌花

2023-04-10 08:42:53 | 植物
2023年4月10日(月)

アケビ Akebia quinata 雄花

20230408 径10mmほど

一昨日、知人たちと地元里山の沢やため池を廻る散歩中に見つけた。
みんな植物は苦手なもので、何の花かわからぬまま記録だけ残すことに。
頂芽辺りに5枚の若葉、そして薄紫色の3枚の萼片と中に6個のコイル状の何かがある花が複数ついていた。


その花たちの根元近くに
アケビ Akebia quinata 雌花

20230408 径30mmほど

同じ3枚の萼片だけれど色が濃く、中に6個の放射状の何かがある花が1つ咲いていた。

最初の花たちより大きくて3倍はある。

いつものように帰宅後調べてみることに。
手元にある『春の野草図鑑』2冊を端から端までめくれど・・・ヒットしない。
当たり前だ。
つる性の木本植物だったのだから。

試行錯誤しながらネット検索中、やまかんで「アケビの花」と入力・・・ビンゴ!
そうかっ!
この花たちはアケビの花だったのか!
雄花のコイル状はおしべ、雌花の放射状はめしべだと知った。
葉が5枚あるからミツバアケビ Akebia trifoliata じゃないことも知った。

幼い頃甘みがうれしくて何度か食べたアケビの実のことはそれなりに知っていたのにね・・・
これまでも見ているのに見えていなかったってこと。
実在する自然は誰でも同じだが、認識している自然は一人一人違うということだ。

本州・四国・九州の日当たりのよい山野に自生。
牧野先生、春『らんまん』ですね!

4/10・9:30追記:ちくしょ~!
今、ゴミ捨てに行ったらステーション横になんぼでも咲いとるではないかっ!

20230410

雄花ばかりで雌花は見つけられなかったけれど。

先日見つけた萼片の薄紫色とは違い、白っぽかったな。
我が家から徒歩100歩、何年も日々通っていても見えてないんだよねえ。

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