私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

アカイボトビムシ(Lobella sp. )の仲間たち

2024-02-03 18:16:57 | 昆虫以外の節足動物
2024年2月3日(土)

ザウテルアカイボトビムシ Lobella sauteri かなあ?

20231222  4mmほど


近くの里山散策中、クヌギの根付近の腐葉土で、かみさんが見つけた。
イボトビムシ科では大きい鮮紅色したアカイボトビムシの仲間だ。
一度、コイツをちゃんと撮りたかったから、とてもうれしかった。


図鑑やネットで調べると、知らないことがいろいろ書いてある。
・ザウテルアカイボトビムシは関東地方で見つかった発光するトビムシである、とか
・従来記載されているザウテルアカイボトビムシは東北地方産の別種であり、オニイボトビムシと新たに命名した、とか

となると、私の暮らす中国地方の里山産のコイツは「ザウテルアカイボトビムシではない」可能性も高い。


ま、いいのだ。
アカイボトビムシ属は、トビムシたちの中では、跳ばない(跳躍器をもたない)でモタモタ歩くカワイイ奴らだから。

コイツを見つけた10日ほど前に、他の里山で1mmほどのを見つけ

うまく撮れなくて・・・

その2日後に、また他の里山で2mmほどのを見つけ

またまたうまく撮れなくて・・・
やっと撮影できた3匹目なのである。

で、あらためて比べると、体色・触角の色や形が3匹とも違うのではないか?
いったいアカイボトビムシ属には何種いるのだろうか?
『陸のプランクトン』とも呼ばれるトビムシやヒメミミズなどの土壌生物は「未知の新種の宝庫」なのかもしれないなあ。

コイツらを不快な虫とか、作物への被害とか、よく知らないままの偏見で『駆除・殺虫』の対象にしない方がいい。
枯葉など分解して栄養分に変えてくれている連中なのだから。
『川や海のプランクトン』であるゾウリムシ・アメーバとかミジンコとか駆除しようと思わないのと同じくらいに。
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ミツマタカギカニムシ Bisetocreagris japonica かぬ?:森のプランクトンたち

2024-01-25 12:57:27 | 昆虫以外の節足動物
2024年1月25日(木)

ミツマタカギカニムシ Bisetocreagris japonica かぬ?

20231208 全長5~7mm(伸縮するから)ほど

この日、友人と地元沢沿いの山道を散策してたとき
岩を一つ裏返したら・・・割れ目のすき間にいたっ!

これまで、2人とも図鑑でしかカニムシ類を目にしたことがなくて、大感動!

このときは大きさもそこそこあるし
冬場普通にみられるツノカニムシ科のアカツノカニムシだと、調べてみて思っていたのだが・・・

一通り撮影を終え、白バットへと慎重に移して・・・
前から


横からと撮影を済ませた。


ところが、後日、別地点で採集した個体の方がアカツノカニムシっぽくて

このカニムシとは、ハサミの太さ・形など全然違ってるもん。

ならば、もう一つの普通種であるコケカニムシ科のミツマタカギカニムシじゃないのかな?
と思った次第。
コメント (1)
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アカツノカニムシ Pararoncus japonicus かに?:陸のプランクトンたち

2024-01-23 09:34:13 | 昆虫以外の節足動物
2024年1月22日(火)

アカツノカニムシ Pararoncus japonicus かに?

20231230    体長4mmほど

大晦日イブの私は暇なので、金ザル抱えて近くの里山を散策。
居そうな落ち葉下の腐葉土を集め、十数回ふるったら現れた!


土壌性のカニムシとしてはごく普通種らしいけど、寒い時期にだけ姿を現すそうだ。
図鑑でもネットでもそう書いている。
不思議だなあ。
深く潜ってるんだろうか?
調べた研究者はいないんだろうか?
サンタや冬鳥やフユシャクならわかるけど、コイツが冬だけ現れる理由がわからん。

土壌性の比較的大きなカニムシ類であること、ハサミから2番目の節が長いこと。
そして、腹部が細長いことから、たぶんアカツノカニムシで合ってると思う。


1.5mmほどのチビコケカニムシと比べると

ハサミのある腕だけ見ても、そのパーツの形や色が全然違うよね。

んで、アカツノカニムシくらいの大きさになると、
バットの上で少しつっついて、落ち葉の上へとそっと乗せ
あたかも「そこにいたっ!」かのようなヤラセ撮影ものんびりできたのであった。
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チビコケカニムシ Microbisium pygmaeum かな?:陸のプランクトンたち

2024-01-19 10:28:00 | 昆虫以外の節足動物
2024年1月19日(金)

チビコケカニムシ Microbisium pygmaeum かな?

20240104   1.5mmほど(腕長を除く)

体のわりに大きく長いハサミ、まるでサソリの尾を切ったようなスタイルがかっこいい!
サイズが小さすぎて老眼で見つけにくいことを除けば・・・
公園で見つけたことやサイズから、全国に生息する普通種のチビコケカニムシと思った。
ただ、きちんと同定したものではないあやふやな記録だとお断りしておく。

庭の腐葉土の生き物調べが一段落した後、近くの里山や公園の落ち葉の下に暮らす生き物に興味が広がった。
昨年末に、たまたま渓流沿いの山道の岩の裏で大きなカニムシを見つけたことも影響した。
図書館で『カニムシ』(著:佐藤英文)を借りて読んだ。
詳しいし面白いだけでなく、途中、長いつきあいである知人の名が突然出てきたりして驚いた。
知らなかった、こんなとこにも手を広げてるとはっ!
ネット上では「チビコケムシやミツマタカギカニムシは近くの公園や里山でよく見かけられる」とも書かれていた。

ならば出かけぬ手はない。
地元で当てずっぽうだが「何となく適している」と考えてた6か所で100均の金ザルをバットの上でふった。
それぞれ1時間ほどかけ、カニムシ類は2か所で2種類を1匹ずつ見つけた。
コイツはそのうちの1匹だ。
ど素人の私に、簡単に見つかる生き物ではない。
それが正直な感想だ。

中古デジカメを顕微鏡モードにしてモニター観察してると、3mmほどの白いトビムシが近づいてきた。

画面の右端は2mmほどのゴマガイという陸生巻貝。

カニムシの餌はトビムシなどと書かれていたから、闘いが始まると思いきや・・・

コイツ、ハサミをたたみ、腹部を縮め、アメリカザリガニのようにすばやく後ずさりした。

別名で「アトビサリ」などと呼ばれる理由でもある。
それにしても昔の人々は、カニムシのような小さな土壌(または樹上)生物にまで名前をつけてるのだから
よほど自然との関りが深かったんだろう。
現代人が失いつつある大切な感覚なんだろうとも思う。

ともあれ、『トビムシVSカニムシ』という『ガメラVSゴジラ』に劣るとも勝らない闘いは

カニムシの「どうぞ通ってください」という道をゆずる後ずさりと
トビムシの「ほなら遠慮なく通りまっせ」という迅速な動きによって、防がれたのであった。
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アヤトビムシ科 Entomobryidae の1種かな?

2024-01-03 11:18:19 | 昆虫以外の節足動物
2024年1月3日(水)

アヤトビムシ科 Entomobryidae の1種かな?

20240101   4mmほど

まだ元旦の裏庭散策で出会った初物の生き物の話を書いている。
たった数歩の散策。
金ザルと白いトレー(いずれも100均)持って近所の公園に行く勇気はまだない。

コイツは、たぶんアヤトビムシ科(Entomobryidae)の1種なんだと思う。
トビムシの仲間は、国内で約400種ほどが知られていて
「もっとも昆虫に近いグループ」なんだそうだ。
3対の脚とか、頭・胸・腹とか、確かに翅がないこと以外よく似てる。

その中でも、全体に白っぽく、横縞模様がほぼ見られず、全体に毛で覆われていないから
てっきり「トゲトビムシ科」の1種だろうと思って調べてみたんだけど・・・

なんせトビムシという名の通りピンピンと跳ねて

まともに撮影させてくれない。

ただ、しばらく粘ってると
跳ねた後、しばらくはじっとしてることに気づいた。
横向きであろうと


裏返しだろうと

きちんと下りようと、じっとしてるから、そのタイミングで撮影すればいいことを学んだ。

問題は「小さくて、どこに跳んだかわからない」ことくらいだ。(大問題だけど)

んで、裏返しの画像から


腹部後端から延びてる2本の鋭いつまようじっぽいのが「跳躍器」だそうだ。
これを腹にひっかけておいて、敵に襲われたらピンと跳んで逃げるんだ。
なるほど!
これなら体長の何十倍も高く遠く跳べるだろうね。

んで、トゲトビムシ科ならば、この跳躍器の真ん中あたりに剛毛が生えてるのが特徴だそうで
コイツには、その剛毛がみられない。
となると、アヤトビムシ科なのかなあ・・・という結末に落ち着いているところ。

いずれにしても、裏庭の腐葉土にはたくさんのトビムシたちがいて、落ち葉を分解してくれてる。
「陸のプランクトン」なんだよねと、つくづく思った。
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