三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【米軍返還用地活用 POPなアメリカンビレッジ】

2016年06月15日 05時50分12秒 | Weblog


所用の合間に、沖縄でのスポット観光。
沖縄では、徐々に米軍関係が占有利用していた用地が返還されてきている。
いまは欠かせない中心地になりつつある
「おもろまち」那覇新都心(なはしんとしん)は、沖縄県那覇市の
北部に位置する再開発地区のこと。1987年(昭和62年)5月に全面返還された
米軍牧港住宅地区の跡地を造成したもので、
大型ショッピングセンターや総合運動公園などが設置されている。
きのうも紹介した沖縄県立博物館もここの中心施設。
そして、本島中部に位置する北谷でも用地が返還されて
この「美浜アメリカンビレッジ」が賑わいを見せている。
このエリアの跡地利用に当たって、どんな経緯があって、
こういった運営構想が出てきたのかは、よくわかりませんが、
現代の沖縄の若者気質の中に、こういうアメリカンPOPを受容する
気分はたっぷりあるのだと思われます。
政治的なスタンスはどうであれ、現実的には
沖縄の人たちと、米軍の若い兵士たちとのコミュニケーションはある。
住宅政策一つとっても、米軍施政下でもコンクリート住宅化が
沖縄の現代の住宅文化の基底を形成していることは事実。
否応なく、アメリカン文化はこの地に根付いていることは否定できない。
同じような米軍基地文化との融合を、青森県三沢などでも見ることができる。
戦後すぐから必要性に迫られて米軍の旺盛な住宅需要がまずあった。
地域の住まいの作り手にして見れば、政治スタンスは別にして
経済の問題として、積極的に米軍の規定に従った住宅建築に取り組んだ。
三沢では「見よう見まね」でツーバイフォー建設に邁進した。
今現在でも、こうした建築文化の残滓が三沢には色濃く残っている。
規模としてその比ではない沖縄では今後の基地用地返還を超えて
どんな住宅文化が形成されていくのか、興味は尽きない部分があります。



このアメリカンビレッジでは随所にPOPカルチャーが満ちていて
いかにもアメリカンな脱力を経験させられます(笑)。
米軍基地という特異な民族的体験を生きなければならなかった沖縄が
これからどんな文化を発信していくのか、
ウォッチして行く必要はあると思っています。



コメント
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