三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

住宅悩み相談やり取り

2010年12月09日 04時58分53秒 | Weblog





先日も、当社が運営している「住宅110番」について書きましたが、
最近、やり取りが本当に深まってきています。
システムを変更して、これまでひとつの相談に対して
特定の回答者・アドバイザーに意見を求める、という
1対1完結的な形式を取っていたものを、改変して、
多くのアドバイザーや、相談者ユーザーからの返信も
ほぼリアルタイムで書き込めるようにしています。
そうすると、いろいろな角度からの意見や投稿が増えてきて
ひとつのテーマについてのコミュニケーションが深まっていきます。
いまも、「雨漏り相談」が神奈川のユーザーから寄せられ
それをめぐって、多くの発言が交わされていて、
当初は、ユーザーの方から、
「弁護士立ち会いで・・・」
というような書き込みも見られたのですが、
施工側の立場に立ったアドバイスや意見も書き込まれて
そういうなかで、冷静な対応になられている様が受け取られます。

最近の風潮として、
ぎすぎすした世相を反映するかのように、
非寛容的な態度が社会全体に広がっているように思います。
景気や、先行きへの不安感情がみんなに広まっていて、
過剰に防御心理が働くからなのか、
身の回りに対して、「許せない」と断定的な態度を取ることが多い。
しかし、そういう態度で事態が解決に向かえばいいけれど、
多くの場合には、反対にこじれて解決不能、
人間関係の不毛な対立、というようになっていくケースが多い。
まぁ、いろいろなケースがあるのですが、
やはり、どんな状況になっても
それを解決できるのは人間しかいないわけで、
そのためには、人間不信に走るよりは、信頼を築き上げるように努力する方が
結局は、それぞれの立場にとってメリットが大きい。
そのような気運が、最近のやり取りから感じられるようになってきて、
運営者側としては、たいへん喜ばしいと思っている次第なのです。

先般、わたしどもの出版企画で
作家の倉本聰さんともお話しできる機会を得ましたが、
そこで氏が語られたことも、結局は人間なのだ、という点でした。
世の中を動かしていく最大のエネルギー源は人間の力、ということ。
不信の中で、脅迫されて仕事させられるよりも、
共感を持って、いっしょに問題を解決しようと努力する方が、
お互いに人間として、成長も出来るし、
思わぬほどの力にもなっていくもの。
そういうことが、これからもっと厳しい時代になっても
生き抜いていけるパワーになる、というご意見だったと思います。
インターネットを利用しての、
住宅についてのコミュニケーションづくり、ということを
めざしてきたつもりなのですが、
ようやくその方向性に、灯りが点ってきたのではないかと
思いを強くしているところであります。
<写真は、無関係です(笑)>
コメント
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