今日は、紀州白王（きしゅうはくおう）です。
ずいぶん前に実幸園で購入しました。
濃紺地に白の散り斑縞をダイナミックに流し、様々な斑模様の株立ちは、渓流の荒瀬の白い流れを見るかのようで、清々しい美しさに魅了されます。
白勝ちな木に白楽天の名が使われることがありますが、慶賀や白牡丹の上芸とそうでないものの名前を使い分けるようなものなので、
私は使っていません。
この株は実幸園の棚に値札が付いて置かれていたもので、即座に「これちょうだい」と言ったら、
「いやいやいや、買わなくていいです」
「値札の値段でいいからちょうだい」
「いやいや、そんなことより何か食べに行こうよ」
「いやいや何言ってんの…」
と漫才みたいなやり取りをしながら買った思い出の株です。
たぶん今売ったら買い値の１０分の１くらいだと思いますが、ずいぶん楽しませてもらったので、もうすっかり減価償却して元を取っています。
個人的には素晴らしい品種だと思っていますが、残念ながら価格の低下とともにあまり注目されなくなってしまいました。
もう登録なんて無理なんでしょうかねぇ。
