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仮想通貨とブロックチェーン

2018年02月09日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは。 落雷抑制の松本です。

仮想通貨は、有名なものから無名なものまで1000種類以上あるとのことで、Amazonでも「ブロックチェ-ン」なるキーワードで24冊もの書籍が検索でききます。 そのうちの数冊を読みましたが、ブロックチェーンをほめたたえる言葉が、そのまま仮想通貨をもほめたたえることにつながっているものや、仮想通貨と一体にしているものが多く、違和感を感じます。 

暗号化や「ブロックチェーン」は、技術の一つにすぎません。 情報処理の歴史では、集中化や分散化の波が交互に現れてきました。その時々のハードウェアの性能や通信環境の限界により、理想に走りすぎたり、現実に戻ったりでこの波が交互に訪れました。 今回は、PCも通信環境も性能が向上し、P2Pの上での分散管理の手法として「ブロックチェーン」が現れただけで、これが素晴らしいから仮想通貨が可能になったような捉え方は違うのではないでしょうか? とてつもない革新的なものが出現したわけではなく、昔からのP2Pが通信速度の制約がなくなり、分散管理ができるようになっただけの事です。

電子決済の普及と相まって、これと同列で「仮想通貨」を論じるのはおかしなことで、某有名銀行も「仮想通貨」の発行を検討しているとの例も紹介されたりしていますが、身元のキチンとした大銀行が発行するのでしたら、それはもはや「仮想」通貨ではなく、信用のおける「電子」通貨なのです。 紙媒体の紙幣や金属の通貨から電子媒体に変化しただけの事で、それであれば私も安心して使用できます。 仮想通貨は、身元がハッキリしない通貨なので「仮想」という枕を付けたような、本当は貨幣でも何でもないただの電子データです。

「仮想通貨」なる言葉に胡散臭さを感じるのは、あれは「通貨」としては身元が不安なことと、儲けようという投機の対象となっている点です。 世の中は、全ての人が儲かる話などなく、投機ですから、儲かる人も損をする人もいるゼロサムゲームで用いられるチップを「仮想通貨」と呼んでいるだけの事のように思えます。 興味ある人たちがミコシを担ぎ、その人数が増えていれば値上がりするのは当然ですから、儲ける人もいることでしょう。 記念通貨の中には値上がりを期待して購入する場合もあり、その点では仮想通貨も同じですが、これは別に通貨でなくても商品取引でも同じことです。 商品取引の対象が「通貨」などと呼ばれているだけの事なのです。

銀行の中でお金がどのように管理されているかに興味を持つ人は関係者以外にはいません。 それは銀行を信用しているので、管理手法まで気にかけないからです。 仮想通貨がブロックチェーンという管理手法と共に語られるのは、如何に仮想通貨を扱っている組織が信用できないかという事のあらわれではないでしょうか?

カジノ法案に反対する理由としてギャンブル依存症が増えるとの意見がありますが、日本は既にギャンブル漬けです。 街のパチンコは言うに及ばず、競輪/競馬/競艇などは開催地まで出向かなくても全国各地で参加でき、仮想通貨と言うギャンブルにも十万単位の人がこれに参加しているとのことで、既にギャンブル大国であり、何を今さら、良い子ぶってギャンブル依存症の心配をするのか、現実が見えていない正義感だけの政治家さんは困りものです。 仮想通貨で世界のカジノ化はより一層進展することでしょう。

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