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自然エネルギーか原子力発電か?

2022年06月01日 09時00分00秒 | 雷日記

こんにちは。 落雷抑制の松本です。

 自然エネルギーというのは気候的な要素が大きく、欧州で普及している大型の洋上風力発電は、欧州という地理的な要素の上に成功しているのです。 欧州は北海道よりも北に位置し、雷が少ないのです。 欧州での風力発電設備の停止原因に占める落雷事故の割合は1桁パーセントですが、日本でのそれは既に24%にもなっています。 それを落雷の名所である日本海に設置するというのは雷を甘く見過ぎているように思えます。日本海に計画されている風力発電設備ですが羽根の大きさが1本110mもある巨大なもので、あのボーイング747でさえ全幅は64mですから、これを2機、横に並べたような大きな羽根、直径にすれば4機を並べたものより少し小さいだけの大きさです。 このような巨大な構造物に落雷が生じないハズはありません。 欧米型のものは落雷対策が十分でなく、ここに落雷を招かない方法はないものかと、10年前くらいから弊社は数種類の落雷対策を考案し、特許も多数取得していますが、雷という自然現象に100%対抗するのは無理があります。電気料金の請求書、見た事ありますか? 既に電気料金の1割以上を占める「再エネ賦課金」も風力発電の比率が高くなると、ますます増えることでしょう。

 私、風力発電の落雷対策を用意してはいるものの、電力の本命、ベース電源とすべきは小型の原子炉が一番と思っています。 福島での事故以来、原発といえば忌み嫌う方が多いのですが、最新のものは事故の経験をふまえて安全第一で考えられています。核融合が実用になるまでのつなぎとしては小型原子炉を活用すべきです。 風力発電設備というのは、スケールこそ大きいのですが技術レベルで言えば、原発よりははるかに下ですが、その風力発電設備さえ国産では作れず、外国製の輸入ものですから日本の産業力としては、いくら輸入しても国力を強化することにはなりません。 風力発電よりは、その上を行く小型原発を世界に販売する事こそ戦略的な産業政策になり得るのです。 どちらが実用化のゴールに早く到達するか? 両者とも今後3~4年以内という点ではほぼ互角なのです。

 当面の電力供給という事で、短期的には風力発電設備を輸入することでしょうが、国内の電力需要の話だけではなく、日本の産業のどこを伸ばすかという点も同時に考えれば、小型原発なのです。 一番の障害はと言えば、日本国民の原子力リテラシーです。 原爆は怖い。原発も怖い。そのような凝り固まった考えは、ロシア、北朝鮮、中国という核保有国に囲まれた地政学的には大変不利な状況にあるのに、憲法第9条と非核三原則などに自縄自縛の脳死状態に陥ったままですし、最新の原子炉の技術なども自ら学ぶべきですが、それもしないで原子力はダメと決めつけている方が多いのが実情で、日本の発展を阻むのは日本人自身です。 国民がアホであれば国は亡びるという見本にならないで欲しいものです。

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