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海自は対潜機能に偏りすぎでは?

2013年06月26日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

先日、オスプレイが「ひゅうが」に着艦したのにもう一歩加えたいものは上陸用のLCACと呼ばれる約200名を運搬できる大型(約100トン)のホーバークラフトです。輸送艦「おおすみ」の艦内後部にウエルドッグと呼ばれるホバークラフトや小型舟艇が発着できる場所があり、島の近所までは「おおすみ」で近づき、その先はLCACで上陸します。LCACは、港のない海岸にも上陸可能で、地震や津波で港湾が破壊されても救援を送り込むことにも有用です。

「ひゅうが」、「いせ」、これに続いて建設中のさらに大型のヘリ空母(22DDH)の3隻には残念ながら、このウェルドックはありません。自衛艦でウエルドックを備えるのは「おおすみ」級の輸送艦3隻だけです。このクラスには、米国の「ワスプ」級、スペインの「ファン・カルロス」、フランスの「ミストラル」、オーストラリアの「キャンベラ」など、世界の潮流はへり、ハリアー、F35B、上陸用の揚陸艇まで揃える多目的艦なのです。ロシアでさえ、フランス製(ミストラル)を輸入してまで揃えようとしています。22DDHですが、3万トン近い大型艦が対潜ヘリしか積まないのは違和感が残ります。100機以上のP3Cに加え、国産の対潜哨戒機を開発し、それに加えてヘリ空母は全て対潜用というのは対潜機能に偏重しすぎではないでしょうか?

海上自衛隊にとっては、ヘリ空母などと言う呼ばれ方は大迷惑で、これらは対潜ヘリを積んだ大型護衛艦と位置付けています。自衛隊を国防軍にと言う前に、自衛隊での階級名、護衛艦の名称も世界で共通するものに標準化を進めることも必要です。それで言えば、「ひゅうが」はヘリ空母ですし、「おおすみ」も揚陸艦です。海上保安庁は、海上での領海侵犯は取り締まるがヘリで空から領海を侵犯してきた場合には、自分たちの職務外であると理解し難い事を言っていますが、先日の日米合同演習では、海自の「ひゅうが」と「しもきた」【おおすみ型 3番艦】には陸自の兵員輸送用大型へり(CH47JA)、攻撃用ヘリ(AH64D)などを載せて行ったそうで、自衛隊は海/陸/空の一体感があります。早いところ、海自と陸自の共同で海兵隊を作り、海保と海自も警察と軍隊の違いを明確にしつつ運用面では一体化を強めるべきです。海保の巡視船には対空レーダもないし、ヘリを搭載するような大型艦も数はありません。街の交番のお巡りさんのような存在ですから、海保だけに尖閣を任せておくのは気の毒です。

限られた予算の中で何を揃えるか? 離島を多く抱える日本では、それぞれの島々へアクセスすることのできるよう、揚陸艦、LCAC、オスプレイ、AAV7A(水力両用兵員輸送車)です。これらが、今までと異なるのは、海だけ、空だけ、陸だけの専用でなく、陸海空を結ぶものへと時代が変わってきているのです。先日、対潜ヘリ空母にオスプレイが着艦したり、陸自のヘリを運んだ事は、この流れが変わる兆しであればよいのですが。。。対潜へりしか載せないヘリ空母でなく、多用途艦としてLCACまで載せられる揚陸艦が必要です。

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