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造船・海運業の展示会 Sea Japan と空母のメカ

2012年02月24日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

造船・海運関連の展示会【Sea Japan】が今年は東京で4月にあります。船舶は、船の上に乗せている機器類が非常に多岐にわたるので、関連産業も多く、この展示会の規模(30ヶ国・地域から400社600小間)にはビックリします。今回は出展しませんが、次回は出展することが目標です。船に乗せている機器類で、最も異色なのはやはり航空母艦でしょね。艦載機関連の二つの装置に特に興味があります。

<蒸気カタパルト>
重い艦載機を引張って、短い滑走距離で離陸をさせるための装置ですが、長いシリンダーに蒸気を吹き込んで、シリンダー内部のピストンを高速で前方に押し出します。不思議なのは、このピストンで艦載機の前脚を引張るのですから、シリンダーにはピストンの力を外部に伝えるための開口部が必要です。開口部はシリンダーの根元から先まで、艦載機が滑走する距離の全域に必要です。蒸気をシリンダーの根元から注入すると、ピストンが前方に移動するに従って開口部の面積も広がり、蒸気がそこから逃げてしまう。。。。そのため、蒸気を逃がさないように、ピストンの後ろはファスナーのように閉めながら進まねばなりません。高温の蒸気と速度に耐えてシリンダーの開口部にフタをしながら進むのですからビックリ・メカです。この装置が作れるのは世界でも限られて今す。これが作れないために、その他の国【イタリア、スペイン、インド,中国】の空母には垂直離着陸機とスキー・ジャンプの甲板にせざるを得ないのです。最新のカタパルトは、リニアモータの電磁式のものが次の世代の空母には装備されることになっています。米海軍の空母に乗るたびに、この構造を見ようとするのですが、港に入っている間はゴム製のパッキンで溝にカバーがかかり見ることができません。

<アレスティング・ワイア>
空母に戻って来る艦載機は、機種により、重量も、速度も異なります。艦載機の大きな運動エネルギーを吸収して短距離(約100m)で停止させるのですから、どれ位の力で制動力をかけるかは残燃料の量まで計算して調整するそうです。ワイアの張力が緩すぎれば停止できないでしょうし、張り過ぎていれば、艦載機の着艦フックが切れてしまうでしょうね。艦載機から着艦フックが引っかかると、その調整された張力でワイヤーを制動し、未だその時点では空中に浮かんでいる艦載機上に甲板上に引きずり降ろすのです。艦載機もフックが引っ掛からない時にはそのまま飛び立てるようにエンジン出力は絞らないまま降りてきます。この時に艦載機の運動エネルギーを電気に変換しようとする試みもあります。この着艦装置も、ビックリ・メカです。

ということで、通常の艦載機を運用するための【カタパルトとアレスティング・ワイア】を装備した本格的な空母はハードルが高いため、艦載機を垂直離着陸のできるものにした簡易型の空母ですが、肝心の垂直離着陸のできるハリアーは老朽化、新型のF-35Bも開発遅れで本当にできるのか? 

船にも、飛行機にも、驚く仕掛けがたくさんあります。 乗り物って、「メカ・フェチ」からはお宝のような存在です。

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