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観艦式ロスの癒し方〜横須賀軍港模様と青海の艦艇公開・音楽まつり

2022-12-11 | 自衛隊


さて、「あたかも自分が行ったように人の撮った写真で語る観艦式」
シリーズ(少しずつタイトルが変わっている)も、
いよいよ今日で最終回となりました。



最後に、観艦式が終わって帰投する艦写真の続きを。
177「あたご」と「いずも」が反航する瞬間です。

「あたご」は帰路に着いていたはずなのに、とのことです。



こういうときって、お互いに手を振ったりするのかしら。



観艦式に出席したMCHヘリ。
もしかしたら総理大臣を乗せていたかもしれません。

素敵な写真の公開を快く了承してくださったKさんには
心から感謝しつつ、最後までご報告をやり遂げたいと思います。

■ 「祭りの後」の横須賀



さて、観艦式も終わりました。
横須賀には内外の艦艇が溢れています。

ある艦は祖国に向かう準備、そして元の住民である
横須賀の艦艇は、それぞれの係留岸壁に一応落ち着いて・・・。


タイ海軍の「プミポン・アドゥンヤデート」の艦上では
来日記念写真の撮影が行われていました。



今回初めてタイ海軍の軍人たちを見た気がします。


観艦式に参加した補給艦「おうみ」。
今から着岸でしょうか。

ところで「おうみ」の上部をよくご覧ください。


ヒューイヘリが・・・・。

しかし、この画像、どちらが先に撮られたのかわかりません。
離艦したのかそれとも着艦したのか?



ただ、その後の写真がこれ。
「おうみ」から降りて海自のヘリポートに移ったんでしょうか。



それからこれは「いずも」の甲板にいる「アパッチ」。
要人輸送はいつも白いヘリで行うので、
戦闘ヘリであるアパッチがなんのために「いずも」にいたのか?

と思ったら、A H-64D「アパッチ」は観艦式で観閲飛行を行ったようです。


ヘリを離艦させた「いずも」は、休むことなく任務に出て行きました。
わたしがYYのりものフェスタで乗艦したのはこの後です。


巨大な「いずも」を動かすタグボート。
(おそらく反対側にもう一隻いると思われます)
出入港作業でタグボートを見るたび、すげー!と心から驚嘆します。
目立ちませんし縁の下の力持ちですが、カッコいいですよね。



あれ?タグ1隻だったか・・・。
そしてまだ甲板にはアパッチくんがいたのでした。

アパッチは離艦したのではなく着艦したようで、
Kさんによるとローターを回すことなく、
人力で甲板を行ったり来たり(って・・)していたようです。



お手入れ中のアメリカ海軍の駆逐艦USS「バリー」の横を通り
横須賀港を出ていく「いずも」。

「バリー」の名前の由来は、アメリカ海軍の父である

ジョン・バリー(1745-1843)

バリーはアメリカ大陸軍の最初に就役した艦の最初の艦長、
つまり「アメリカ海軍初の艦長」というべき軍人であり、
ジョージ・ワシントン大統領に命名されて最初の海軍士官、
コモドアの階級を付された人物ですので、
アメリカ海軍の艦艇には安定のネーミングとして
過去同名の軍艦はこれを入れて4隻存在します。


3隻目までは普通に駆逐艦でしたが、この「バリー」から
ミサイル駆逐艦になったため、DDG(Gはガイデッドミサイルの意)
となりました。



*アメリカ艦おまけ*

全く別の日ですが、横須賀にとんでもないものが来ていました。

最新鋭駆逐艦「ズムウォルト」・・・全くフネ艦がないんですがこれは。
コンクリートの要塞みたい。



沿海域戦闘艦「オークランド」

これはまたすごい。
この前から見たところ、ジャバ・ザ・ハットの顔を思い出しちゃったよ。

【超高速44ノット三胴船】インディペンデンス級沿海域戦闘艦の最新装備


原潜「スプリング」も密かに来日していたようです。


さて、「いずも」の跡の岸壁には「おうみ」が着岸して。



■ 青梅艦艇公開

さて、この写真をもちまして本当に観艦式は終了したわけですが、
「観艦式ロス」のKさん、このあと青海客船ターミナルで行われた
艦艇公開に突撃されたというではありませんか。

これにはわたしもびっくりですわ。



おお、「もがみ」と「くまの」の兄弟が並んで係留されていると、
なんだかとっても近未来的。

ところで、どうやってこんな位置からの写真が撮れたのでしょうか。



正解はこれ。
Kさんたら、東京水上タクシーをチャーターして、
海側からのアプローチでこのショットを決められたそうです。

因みに気になるお値段は、一艘30分で一万円なり。

こんなに短時間フラッと海上散歩ができるなんて知りませんでしたが、
なんかそう言うことがしたくなった時のためにメモしておこう_φ(・_・

東京ウォータータクシー

タクシーは定員8名だそうですが、(小さい)
Kさん8名でシェアして割り勘されたとのこと。

「これで観艦式ロスが治癒なら安いわ」

ということですが、ごもっともです。




クリスマスのリースが主砲に。
平和そのものである。


「もがみ」と「くまの」に旭日旗を振ってみた



Kさんご一行が水上タクシーから自衛艦旗を振ったところ、
帽子を振って”good job call”をする隊員のみなさん。

自衛官の方々にとっても、こういう応援は嬉しいだろうなあ。
たまたま通りかかって手を振るだけならともかく、
わざわざ旗を用意して船をチャーターして、って。

乗員の方たちは今日は一般艦艇公開のイベントということで、
作業着ではなく、制服を着て乗艦されています。



一度こんな位置から(しかも海面の高さから)
艦艇を見てみるのも、なかなか新鮮でいいかもしれません。
「こちらも海の上」っていうのがライブ感ありますし。



このあと船がエンジンを全速(かどうか知らんけど)し、
30分のツァーは終わったと思われます。

水上タクシー、大変親切で良心的な会社&スタッフだったということで、
Kさんも心からおすすめということでした。



水上タクシーを降りて、国際クルーズターミナルから艦艇を臨む。
この時間なので人がまばらになっていますが、
これは既に甲板見学は終了していたためです。

午前中、見学者のすごい混雑で早々に受付は終了されました。



もしかしたら見学者の順番待ちのためのロープも
結構みっちりとなるくらいの人出だったのかな・・。

芸術的なくらいきちんと設営されたロープの通路は感嘆に値します。

「これぞ自衛隊」。



こちらは「もがみ」。
甲板の主砲の前に上kんが集合していますが、なんだろう。



この後岸壁からも見学。

「もがみ」型の舳先は尖っておらず、なめらかなカーブが美しい。
舷腹はいきなりスパッとカットされたようになっていて斬新です。



「もが美」ちゃんと「もがみ」くん(たぶん)もお出迎え。
バラクラバにお面という超節約モードのマスコットキャラですが、
こういうおもてなしのスピリットがとにかく嬉しいよね。

お面もデザインから頑張って作ったんだろうな。

■ 自衛隊音楽まつり



音楽まつりが再開しました。

今回わたしは入院騒ぎがあったりして、そもそも
応募したりチケットの入手を心配したり、ということを全くせず、
いつの間にか終わっていて、Kさんからの写真で思い出したくらいでしたが。

会場を見ると、客席をひとつづつ空けて感染対策をしていたようですね。

これは予行演習だったそうです。



自衛官じゃないよね?と思ったらやっぱり違いました。

テレビを見ないわたしはその情報に全く疎いのですが、
フジテレビではついに陸自ドラマ「テッパチ!」なんてのをやったみたいです。

(変換したら勝手に!が付いてきたので、まさかと思ったら
『テッパチ!』が正式タイトルだった)

で、この予行演習ならではのサプライズとして、GENERATION
(EXILEの別働隊?)が生歌とキレッキレのダンスを披露したそうです。

【フル尺】GENERATIONS、『テッパチ!』主題歌『チカラノカギリ』
陸上自衛隊中央音楽隊と全力パフォーマンス!
『令和4年度自衛隊音楽まつり』リハーサル公演




国旗掲揚。



第302保安中隊のプログラムはやはり
「陸軍分列行進曲」で最後を飾ったようです。
そのほかの曲は「歌よ」「U」「我が山河」
↓「我が山河」とはこれのことかな。

田辺恒弥:我が山河


途中で「富士山」の一節をアレンジしたメロディが出てきます。
サブタイトルは「富士山を象徴として」



東京音楽隊でのお披露目に立ち会った、
初の男性歌手橋本晃作(36)二等海曹
(36って年齢のことかしら)

Kさんによると技術海曹としての任用ではないかということ。



向こうから、陸、海、海、空の専属歌手となります。

『令和4年度自衛隊音楽まつり』Live DVD/Blu-ray風


規模が縮小されたらしく、参加した外国海軍は、在日米陸軍海兵隊の他は
パプアニューギニア軍楽隊、パキスタン陸軍軍楽隊だけになりました。

パプアは「ふるさと」「上を向いて歩こう」、
パキスタン陸軍は「風の谷のナウシカ」を演奏してくれたようです。

そして、これは聞きたかったなと思ったのは、
空自、陸自、米軍楽隊による「トップガン」の「アンセム」。

Top Gun: Anthem

これをやるのにどうして日米どちらにも海軍はいないんだ?
という疑問が残りますが・・。


さて、というわけで、長々お話ししてきた大河観艦式シリーズを終わります。
長らくお付き合いありがとうございました。

写真を提供くださったKさんには、心からお礼を申し上げます。





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3 Comments

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ありがとうございました (Unknown)
2022-12-11 08:46:11
観艦式シリーズありがとうございました。

船が反航する場合ですが、お互いに個艦(隊司令等、艦長より上位の指揮官が乗っていない場合)なら敬礼はしませんが、どちらかあるいは両方に艦長より上位の指揮官が乗っている場合には、船として敬礼(最上位の指揮官が艦橋に立ち、ラッパを吹奏)します。

これは定められた礼式ですが、非公式な慣習としては、発光信号でメッセージを送ります。DDHの艦長は、DDGの艦長より先任なので「あたご」から「いずも」に送ったのではないでしょうか。

観艦式の後、多くの艦艇は三自衛隊共同演習に参加しているので「いずも」には陸自ヘリコプターが搭載されたのだと思います。

蛇足ですが、防衛力増強に伴う集中と選択で、陸自戦闘ヘリコプターは無人機に置き換えられ全廃。海自哨戒機(P-1やSH-60)は削減されることになりました。無人機導入はいいと思いますが、全廃はどうなのか。

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E7%A9%BA%E8%87%AA%E6%8D%9C%E7%B4%A2%E6%A9%9F%E3%82%84%E9%99%B8%E8%87%AA%E6%88%A6%E9%97%98%E3%83%98%E3%83%AA%E3%82%92%E5%BB%83%E6%AD%A2-%E7%84%A1%E4%BA%BA%E6%A9%9F%E3%81%A7%E4%BB%A3%E6%9B%BF%E3%81%B8-%E9%98%B2%E8%A1%9B%E4%BA%88%E7%AE%97%E5%8A%B9%E7%8E%87%E5%8C%96/ar-AA154fVS

米軍の「変な船」ですが、ズムウォルト級も沿岸域戦闘艦(LCS)も建造打ち止めで、LCSは大型化して、フリゲートを作って行く予定です。DDGはずっと建造が続きます。自衛隊も一時期「あさひ」型の後「変な船」(DD)を建造する案がありましたが「もがみ」型FFM大量建造で、今のところ、いつ次のDDが出来るかわかりません。

来年度からイージス二隻(イージスアショア代替艦)はほぼ決まり。当初二万トンを超える令和の戦艦になるという話でしたが、機動性のない船だと標的にしかならないので、艦隊に随伴出来る従来型のイージスになりそうです。

「こんごう」型はそろそろ後継を考えないといけないので、この「イージスアショア代替艦」を後継にしてしまえばいいと思っています。二隻純増で「こんごう」型代艦も作るとなると、ちょっと厳しいです。

この東京(国際客船ターミナル)での一般公開には行って来ました。新しい船で奇抜な恰好でもあり、見学者は多かったです。上甲板しか見学は出来ませんでしたが、側面が斜めになっているので、隔壁が斜めになっている区画はデッドスペースで、艦内は意外に狭いと思いました。乗員も90人と少ないので、ちょうどいいのでしょう。

久々の音楽まつりも行って来ました。最初に海自の三宅さんが一人で出て来て、開催のあいさつで「こんにちはー」と言われたので、普通に「こんにちはー」と声を出したら、今のご時世、声を出しちゃいけないんですね。「声は出さないで下さいね」と怒られました。

パプアニューギニア軍楽隊は、能力構築事業で、陸上自衛隊が一から育てた部隊です。テレビで特集された動画です。ちょっとジーンとします。

https://www.youtube.com/watch?v=bzSmQz1Z9Js&t=9s
返信する
もがみ型3番艦「のしろ」 (お節介船屋)
2022-12-12 14:29:57
令和4年12月15日竣工予定と発表されました。
1,2番艦と同様VLS未搭載です。

「もがみ」「くまの」の写真から満艦飾、前部、中部、後部と3分割、どうみても合理的でないような?なおかつ低く映えないようですね。

もう一つの話題は大谷三穂1佐が練習艦「かしま」艦長に9日付でなりました。「みょうこう」艦長が3年前でした。
返信する
「ズムヴォルト」級と沿海域戦闘艦 (お節介船屋)
2022-12-12 18:01:01
どちらも当初の計画とおりとならなかった艦となってしまいました。
「ズムヴォルト」級
スプルーアンス級駆逐艦の代替として30隻以上建造が計画されましたが、運用構想が明確でなく、新技術の導入等もあり、建造費が高騰し、3隻で建造が打ち切られました。
「ズムヴォルト」「マイケル・モンサー」「リンドンB・ジョンソン」
代わりに「アーレイ・バーク」級の建造が継続されました。
なお「タイコンデロガ」級と「アーレイ・バーク」級の後継で2028年度から建造する新DDG(X)が計画されています。レーザー兵器や極超音速兵器対応等のための新しい艦となる予定です。

沿海域戦闘艦
単胴艦の「フリーダム」級とトリマラン型の「インディペンデンス」級を併せて55隻建造予定でしたが総計35隻で終了としました。
その上それぞれの1番艦「フリーダム」と「インディペンデンス」はモスボール保管とされました。
後継がミサイル・フリゲート「コンステレーション」級で20隻計画されており、3隻が建造中で1番艦が2026年竣工予定です。
ただし独自な艦ではなく、イタリアの「カルロ・ベルガミーニ」級フルゲートをベースとした発展型です。コストとリスク軽減でなおかつ時間短縮で取られた処置で9番艦までオプション契約済です。

参照海人社「世界の艦船」No970,975
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