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ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

平成29年度防衛大学校 開校記念祭〜観閲行進

2017-11-14 | 自衛隊

久しぶりに防大の開校記念祭に行ってきました。

最近招待イベントが多く、前日まで迷うところではあったのですが、
棒倒しを新しいカメラで撮ってみたいという欲求には勝てず、
当日の朝起きられたら行こう、とゆるく決めていたところ、第一目覚まし
(曲:坂本龍一 Mizuno nakano bagatelle )と第二目覚まし
(曲:ヴィターリのシャコンヌ ハイフェッツ演奏)の間に目を覚ましてしまい、
(ちなみに第三目覚ましの曲はエリオット・ヤミンの"Wait for you")
粛々と用意をして暗いうちに家を出ました。

 

記念開校祭の開場は9時。
しかも本日行われる観閲行進、招待者以外は
グラウンド周囲の芝生に座り、ピクニック気分で見るものなので、
少し早めにいけば座る場所はいくらでもあるのですが、問題は車。

以前防大周辺駅近に車を停めようとしたらパーキングが軒並み満車で、
タクシー乗り場から離れたところに停めざるを得なかったからです。

車を無事狙っていた駐車場に停め、タクシーで校門前に到着すると、
一かたまりの人が待っていましたが、すぐに開門になり、

簡単な手荷物検査の後入場できました。

なぜかこんな状況でも一目散に走り出す人がいて、ちょっと驚きました。

何も走らなくとも、この時間なら好きな席を取り放題なんですが。
わたしは観閲台の後方、芝生のスロープに場所を決めました。

その後、ちょっと構内を見学かたがた朝ごはんを食べに出ました。

プールは50mの大変立派なものがあります。
つい最近読んだ「あおざくら」でカナヅチの近藤生徒が

岡上さんに水泳の特訓されたエピソードを思い出してしまいました。

第一から第四までの舎前の通りもまだ人はまばらです。
制帽をかぶったアメリカ海軍の軍人さん発見。

物販も始まっているらしく、朝の9時から綿菓子を食べる少女あり。

防大のシンボル、給水塔兼時計台。
時計の針は9時1分前を指しています。 

神奈川地本渾身の自衛官勧誘ブース。
特に海自をプッシュしているようです。

グラウンドの南側通路は、国際色豊かな留学生のお店が並びます。

この時間はまだ一生懸命仕込み中。

ところで、防大女子のスカートの制服姿を初めて見たのですが、
詰襟にスカート、男子と同じ帽子・・。

ちょっとバランス的にどうなのという気がしないでもありません。
ただ、スカートの時にはパンプスを履けるようですね。 

学生の手によるものとはいえ、本場の味が楽しめるので、
これを楽しみに来場する人も多いのではないでしょうか。

「すみません ちょっと待ってください」

「できますよ。。。」

という看板の文句がいかにも外国の人で微笑ましい。
ココナッツ春巻きの「ダダルグルーン」。
鶏肉春巻き「リソーレス」、牛肉「ソーシスソーロ」。

インドネシア留学生の屋台は聞いたことのない食べ物ばかり。 

フィリピン屋台は飾り付けがものすごく凝ってます。

イートインスペースには写真でフィリピンを紹介するコーナー。
ああ、「パラワン島」ってフィリピンだったんだ・・。 

仲良しの日本人の防大生にお店の解説している留学生。 

「ようこそ ベトナムへ!」

確かに間違ってはいないんだけど・・的な、簾に書いた文言。
ベトナム料理大好きなわたしとしては、期待したいところです。 

まだ開店直後なので、彼らも一生懸命客引き中。
じきに大量のお客さんが詰めかけて長蛇の列ができる運命です。 

ベトナム料理といえばフォー。
わたしはこの300円のフォーを朝ごはんに食べることにしました。

メニューの端っこにさりげなく書かれた

※写真はイメージです

というのにふふってなりました。

確かに「写真はイメージ」であり実物とはかなり違います。

でも、このフォー、薄味でなかなかいけました。
近くで食べていた防大生女子が、知り合いらしい留学生に

「おいしい!これ本当に美味しいよ」

と声をかけ、留学生が嬉しそうにしている光景もあり。

右側はカンボジア留学生屋台で購入したかぼちゃのデザートです。
やっぱりかぼちゃの語源、

カンボジア→かんぼちあ→かぼちゃ\(^o^)/

だけのことはあって、かぼちゃを丸々使った贅沢なデザート。

数量限定なのですぐ無くなってしまうから、ぜひどうぞ、
というような感じのことを言いつつ一生懸命セールスしていたので、
彼の熱心さに免じて買ってあげました。

しかもなんとなく「これなんですか」と聞いただけなのに、

「かぼちゃをくり抜き、中に卵と砂糖を混ぜて〜」

と丁寧に作り方まで教えてくれた留学生くんありがとう。
また食べてみたいくらい本当に美味しかったです。 

留学生ブースでは、隅っこで、上級生が下級生に

「どうもありがとうございました またお越しください」

「いらっしゃいませ いかがですか」

などの日本語を指導している防大生らしい姿もありました。

また、インドネシアだったかカンボジアだったか、
女性の留学生が商品を渡してくれたので、

「女性で防大に留学しておられるんですか」

と思わず聞いたらそうだとのこと。

「がんばってくださいね」

と月並みな言葉ですが激励させていただきました。 

朝ごはんを食べて帰ってきたら、観閲台の設置が始まっていました。
陸海空の自衛官が協力して作業しています。

観閲台に紅白の幕を巻き、赤いフェルトのカーペットを敷いて椅子を並べ完成。

小原台の先住民である鳶が空を縦横無尽に飛び回っていました。
時々カラスとの抗争が起きて上空で騒ぎが起こり、
主にカラスの騒ぐ声で皆が上を見上げるということも。

自分の領空を守るために鳥ですら身を呈して戦うというのに(略)


鳶といえば以前来た時、グランドの照明灯上部に巣があるのを発見しましたが、
今年同じところを確認するともうありませんでした。

防衛大学校は防衛省施設等機関なので、無断に設置された巣は
国家権力により強制撤去の措置を受けたようです。

さて、観閲行進開始の時刻が近づきました。
グラウンドの正門側の入場口にブラスバンドが待機しています。

そして観閲行進開始のアナウンス。
まずブラスバンドが入場して定位置につきました。

自衛隊の隊列行進と同じく、スネアドラムだけで入場行進が行われます。
まずは第一大隊が入場してきます。

ご存知とは思いますが、防大は生徒全体で「学生隊」という部隊を組織しています。
学生隊は4個大隊、さらにその下に4個中隊、30〜40名からなる3個小隊に分かれます。

観閲行進は中隊を最小単位として行われるようです。
大隊の旗のもとに4個中隊がそれぞれの旗を持って歩くわけですね。 

第一大隊が全員入場し終わりました。
たくさんいますが、防大生全員が行進するわけではありません。 

後ろにいる防大卒業生のお母さんらしい人が

「うちの子はついに一回も行進しなかった」

ということを言っていましたが、そういうこともあるんでしょうか。

先頭の一団の中には、必ず女子学生が一人いることに気がつきました。
わたしの隣にいた

「近所に住んでるので暇つぶしに見に来た

というおじさんによると、一学年に今は女子が60人くらいいるそうです。
全体で2000人だそうですから、4学年で約200人として10%強が女子? 

青い旗は第二大隊です。
先頭に立っている指揮官が、行進止まれの号令をかけます。
当たり前ですが、どんな状況下でも号令が全員に聞き取れなくてはいけないので、
お腹の底から声を出せることが指揮官の基本です。

彼らが防大に入校した時から体に叩き込まれてきたことに違いありません。

緑の旗、第三大隊の入場です。

昔の防大は全学年が一個中隊に混在するという「海軍兵学校方式」でしたが、
2005年に改正され、小隊は同学年による集団ということになりました。

ただし、各隊の隊長を4年が務めるというのは兵学校と同じです。

兵学校では上位成績者から順番に分隊長に任命されましたが、
(つまり何分隊の分隊長をしているかで前年度の成績がわかる)
その方式まで一緒なのかどうかはわかりません。

この第三大隊の中隊にも女子生徒がいます。 

オレンジの旗は第四大隊です。
大隊の指揮官の袖には桜が三つあり、これは
彼らが4年であることを表しています。 

この大隊指揮官は学生隊の中でも特に姿勢の良さで目を引きました。
どの写真を見ても目線が全く泳いでいないのは見事です。

彼らの日頃の精励の賜である気概が放つ空気でグラウンドが満たされ、
観ているこちらも姿勢を正したいような気持ちにさせられました。


続く。 

 



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4 Comments

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Unknown (mana)
2017-11-14 12:58:06
2005年に改正され、小隊は同学年による集団ということになりました。

これ正しくもあり違ってもいるでして
入校当初前期の小隊は1学年だけの小隊編成がありますが中期以降は各学年混在になります
毎年細かく制度が変わるので今年度がどうなっているかは定かではありませんが。
あと長期勤務学生所謂◯◯長や補佐の学生は袖の学年を表す桜(4学年は3個)に
丸い台座を挟みわかるようになっています。
桜全部6個に台座があるのがトップである学生隊指揮官学生隊学生長で4個2個と減っていきます。
パレ免はこの時期校友会の試合がある学生はどうしてもパレード参加は叶いません見に行った親御さんとしては残念でしょうね。
返信する
Unknown (mana)
2017-11-14 13:06:55
あ、あと留学生の制服常装は襟の校章にやはり◯台座を挟みます。
返信する
行かれたんですね (Unknown)
2017-11-14 13:14:02
実は私も土曜日に行きました。あおざくらというマンガになっているようですが、昔と比べると夢のようです。

中隊というか部屋の編成と言った方がわかりやすいと思いますが、現在は各学年混合で各学年二人ずつ八人部屋です。過去を振り返ると概ね二十年周期で学年別と各学年混合の間を行ったり来たりしています。

学年別だと中隊内の生活で緊張感がなくなってしまうのが欠点ですが、各学年混合だと指導が行き過ぎて問題になるケースが発生する(訴訟になるケースもあり)ので、二十年毎くらいの周期で行き来しています。

学生長は学生隊学生長、大隊学生長、中隊学生長、小隊学生長といますが、その任に就く人の成績は概ねその順です。任官して、その後を見ていると、学生隊学生長や大隊学生長をする人はほとんど将官になっています。

パレードですが、毎日朝夕、教場に向かう際にも整列して行進して行くのですが、これ自体がパレード訓練です。週に一回、採点されます。

その上になると、月例と言って月末に、開校祭と同じ甲武装(夏・冬制服に白弾帯)でパレードがあり(非公開)その上(一年の仕上げ)が開校祭の観閲式になります。

号令ですが、毎朝の総員起床後、学生舎(寮)の前に整列し、体操が始まるまでの五分間は「号令調整」と言って「頭右」とか号令を掛ける訓練をします。毎朝のことなので、パレードでもそれなりの声が出せるようになります。

何十年経っても、時々、パレードや号令調整はまたやってみたい気がします(笑)
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予感 (Coral)
2017-11-14 20:46:52
エリス中尉

なんとなく予感がありましたが、やはり行かれていたんですね。

>特に海自をプッシュしているようです。
以前地本長の方に聞いたことがありますが、陸海空では海が一番希望者が少ないそうです。
これは一般幹部候補生、曹候補生などどの区分でも同じ傾向のようです。
神奈川の地本長は海上自衛官、そしてここは横須賀、海上自衛隊のお膝元とくればやはり力は入るでしょう。

>詰襟にスカート、男子と同じ帽子・・。
>ちょっとバランス的にどうなのという気がしないでもありません。
中尉にはお気に召さなくても米陸軍士官学校でも同じ形が・・・(笑)
https://www.flickr.com/photos/dannywild/7276663098/in/photostream/
ご承知かもしれませんが女子学生の制服は最初の頃はたしか女性自衛官のようなネクタイをするものでしたが10年余り経ってから今の形になっているようです。
男子と区別なく訓練などするので制服も同じに、という要望があったのかもしれません。
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