おじさん2人の東京散歩

2009年12月16日 | 健康・病気

昨日は、友人Mと11時に、
池袋の地下の東武デパートの入口あたりで待ち合わせた。
むかしから彼との待ち合わせはあのテレビモニターが沢山あるところだ。
女房から朝「会社の近くまで来てくれれば昼休みをそれに合わせてとる」
とメールがきた。
前日に、もしよかったらMと飲むときに来ないか、と女房にいったら、
「今一番忙しい時期だから残業で行けない」といわれていた。
でも、女房も彼に会いたかったのだろう。
なんといっても私と女房が出会えたのはMがいたからなんだから。
池袋から地下鉄で10分の
女房が勤める会社に近い駅の改札口まで行って、女房を待った。
女房は10分ほどでやってきてそれから駅の近くのドトールに行った。
話したのは30分ほどだったが楽しかった。

それから私とMは地下鉄で青山一丁目駅を目指した。
青山一丁目という住所はないらしいですね。
港区南青山一丁目と北青山一丁目があるという。
駅を上がると銀杏並木があった。
このサイトに沢山写真があります。きれいですね。
ここはいつか葉っぱが紅葉したときに絶対行きたい。

昼飯を食べようということになった。
いくつか店の外にある看板の価格表などを見て物色した。
あるパスタの店に入った。
パスタセットが1000円だったからだ。
前菜とパスタとコーヒーで1000円だ。
青山あたりでこの価格は安いと決めた。
「青山あたり」なんて書いてしまいましたが、
青山のお店の相場なんて私は知りません。
(30ン年前に、劇団仲間と青山で飲んだことが1回あるだけです)

私は、「黒毛和牛の(なんとか)手打ちパスタ(かんとか)ラザニア」
というものを4種類のパスタセットの中から選んだ。
Mは、「トマト(なんとか)風味(かんとか)パスタ」をオーダーした。
それとビールだ(これがなくては青山に来たかいがない。カンケイナイデスネ)。
やってきたのはアサヒ生ビールピルスナーでした。
それを楽しく談笑しながら飲んでいると、
若いウェイターが、「ご注文のラザニアです」と持ってきた。
私は、テーブルに置かれたその料理を見て、“何だろう?”と思った。
友人は自分が頼んだモノではないと、距離をおいた顔をしている。
それじゃ私が注文したモノか?しかし、皿の上にパスタらしき物体がない。
小麦粉をこねて練って何か入れて焼いたような料理だった。
私は、「(前略)手打ちパスタ(後略)」というモノを注文したのだ。
「おれは、黒毛和牛のパスタを頼んだんだけどな…」
友人がいったん持ち去られたメニューを持ってきてもらうようにウェイターに頼む。
確認するとパスタセットの4番目に「黒毛和牛……ラザニア」があった。
ウェイターに「これ頼んだものですか?」と私が訊く。
「そうですよ」冷たい顔で応える。
(おっさん、知らねえモノ食うんじゃねぇよ)という態度だった。
私は、心のなかでムッとした。
店の従業員は、どんな田舎者が来てもバカにしてはいけないんじゃないかナ。
料理に無知な客だって、立てなけりゃ。
私は、ものすごく覚めた気持ちになった。
おいしいラザニアだったけど、まずかった。
今、ウィキペディアで調べたら、ラザニアって、
「平たい板状のパスタの一種、またはそれを用いたパスタ料理」なんですね。
勉強になりました。
私は、麺状のパスタを食べたかった。クヤシイ~
これから私は和食で行こう。
それでも、和食でも私が知っているのなんかホンの一部なのかな?
安い食堂で食べてるしかないのかな。

いい天気になった。朝のうちは曇っていた。
青山をさえない中年の男が2人、歩いている。
でも、Mといろんな話をしながら歩くのは楽しい。
秩父宮ラグビー場・神宮球場などの脇を通る。
30ン年ほど前、神宮球場でヤクルト阪神戦を観た。
阪神が勝ってそのとき私を誘った職場の同僚とそこにいた阪神ファンとで
遅くまで「六甲おろし」をうたったっけ。
そのときの楽しい思い出があり、私は阪神ファンになってしまった。

おじさん2人が歩く。
なんとなく新宿を目指していた。
もともとの計画は、青山から渋谷だった。
新宿御苑があった。入った。入場料が200円だった。
やっぱり30ン年前来たことがある。そんときはタダだったような…。
いや何10円か払ったかな。
10月に行った金沢の兼六園と比べてしまう。
ぎっしり詰まった感じの兼六園より、こっちのほうがいいな、と思った。
広々としていて心が安らぐ。
遠くに見えるビルもなんかのんびりしている。
「グリーンアドベンチャー」なんていうクイズが書いてある立て札がいくつかあった。
「この樹木の名は?」なんて書いてある。ヒントも書いてあるが難しい。
それでも私は3、4の樹木の名を当てた。
友人はそれだけで感心する。
ま、私は田舎生まれなので山で遊んでいたからそれなりに見たことがある木だった。
Mは、東京の生まれで植物のことはまったく知らなかったようだ。
その「グリーンアドベンチャー」が楽しかった。
あなたももし新宿御苑に行くことがありましたら、ぜひ挑戦して下さい。
最近、樹木や花の名前を覚えたいと思う私です。

新宿を歩き駅の南口にたどり着いた。
新宿を歩きながらむかしのことなどを思い出した。
金もなく女もいなくただ安酒を男友だちと飲んでいたあの頃。
名画座で3本立ての映画を観た。
寄席に行って笑っていた。
歌声喫茶(飲み屋?)で喉を枯らして大声でうたったな。

むかし、Mと新宿で飲んでいたとき、女の子を引っかけようとなった。
最初にMが声をかける。
「女の子たちを喫茶店に誘えたら、おれが面白おかしく話をする。
 そのあと酒でも飲んでうまくいったら…」
ということでナンパを開始した。
新宿駅東口から歌舞伎町あたりまでぐるぐる歩いた。
Mは、ほんとに私が感心するほど女性に声をかけた。
声かけて断られたら、すぐ隣の女の子に声をかけていた。
Mの脇にいて私は恥ずかしかった。
結局、すべての女に振られた。
青春だな~(私26歳、M24歳だったかな?)

埼京線で池袋に行った。
山手線だと間に駅がいくつもあるが、埼京線では新宿駅の次は池袋だ。
(むかし、こんな路線はなかった)
池袋駅西口のあるビルの5階の居酒屋に入った。
まずビールをやっつけ、次に日本酒をもらった。
私もMも日本酒が大好きだ。
今日の東京散歩の反省会をし、互いの仕事のことや、旅の話をした。
そのうち、Mが訥々(トツトツ)と現在苦しんでいることを語り始めた。
それを聞いていて私もつらくなった。
私はただうなずいて聞いてるしかなかった。
むかし何も考えず女を求めて新宿をさまよった2人が、
分別ある中高年になり、互いの“今”を語り酒を飲む。
“人生”ですね。
午後8時前か、池袋駅でMと別れた。
Mは、東武東上線、私は西武池袋線、乗っかる“線路”がちがう。
それぞれに道はちがうんだ。
いろいろあり大変だけど、やっぱり人間、生きてくしかないな。


 

コメント (2)
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