かつてのひまな野球人の記

野球が好きだった医者が書きたいことを書き散らすブログ。今は保健センター教員をしつつ神経内科医と研究者もやっています。

違いのわかる目

2007年01月06日 18時38分30秒 | 一般
今病理学の勉強をしているのだが、標本を見ても恥ずかしながらどうおかしいのかがよくわからない。言われてみれば確かにそうなのだが、自分ではなかなかわからない。正常な状態だとどうなっていて、異常だとどういう風に変わるのかというのを知らなければならないのだが、正常なのがわかっていないからいけないのだろう。X線写真を見るときもまた然り。
何が見えていてどう見えるべきなのかをわかっていなければ、おかしいなどとわかるはずがない。基準があってはじめて違うものができるのだから。
そういうわけで、今は必要な知識を本から得つつ、顕微鏡の写真を見てどこがおかしいのかをわかろうとしている最中である。病理学の教科書が1冊しかなくて、載っていないものはどうしようと思って家の中を探していたら、うまいことに20年以上前の病理組織アトラスを発見した。そんなに違いはないだろうからこれで十分役に立つだろう。以前整理したときのかすかな記憶を頼りに探したのだが、記憶が間違っていなくてよかった。