POWERFUL MOMが行く!
多忙な中でも,美味しい物を食べ歩き,料理を工夫し,旅行を楽しむ私の日常を綴ります。
 





 最後に海外旅行に出かけたのは、2008年12月のマレーシアでした。それから既に11か月が過ぎようとしています。私としてはこれほど長く旅行に行かなかったことはありません。仕事、仕事の毎日でストレスが溜まってしまいました。

私「健人。どこか出かけていい?もう1年も旅行に行ってないのよ。」
健人「まだ1年しか経っていないよ。」
私「1年も経っているのよ。」
健人「行きたくないな。」
私「お母さん、ストレスが溜まっているの。行こうよ。」
健人「友だちと遊んでいる方がいいな。」
私「お母さんとも一緒に遊んでよ。」

 夫も新型インフルエンザを心配して、賛成をしません。

私「ねえ、そろそろ行ってもいいでしょう。」
夫「ワクチンの接種を受けてからの方がいいんじゃないの。」
私「来年になっちゃうわよ。」
夫「仕方がないじゃない。」
私「感染のリスクは、日本も外国も変わりないじゃないの。」
夫「それはそうだが、医療水準の問題があるじゃないか。」
私「医療水準が日本と同じであればいいのね。」



 というわけで、やって来ました、台湾に。ところが、台湾の玄関、桃園国際空港の検疫でとんでもないことが起きてしまいました。3人連れ立って、通り抜けようとすると、警告音が突然鳴りました。入国者の体表面温度をモニタリングしていた赤外線サーモグラフィが発したものでした。

係員(日本語で)「お子さんの体温を測っていいでしょうか。」
私「ええ。」
耳で体温を測った係員は、私にその数字を示して、「熱があります。」
私「38.9度もあるのね。」
係員「いくつか質問に答えてください。」
私「ええ。」
係員は、対応マニュアルを見ながら、「下痢はしていませんか。」
私「いいえ。していません。」
係員「吐き気はありませんか。」
私「ないでしょう、健人。」
健人「ない。」
係員「関節は痛くはありませんか。」
健人「痛くない。」
・・・(インフルエンザの特徴的な症状の有無がいろいろと尋ねられます。発熱以外は、インフルエンザに特徴的な症状がないのを確認すると)
係員「このまま熱が続くようなら、医者に行ってください。」
私「はい、わかりました。」

 私たちの住まいは成田空国から遠く、いつも車で成田へ向かいます。車は成田空港近くのホテルに預けることにしています。ホテルに宿泊すれば、駐車場を無料で利用できるのです。ここのところ、夫婦ともに忙しく休みがとれず疲れきっていたので、前泊のホテルで午後4時まで、私は台湾の情報を集めるため、本を読み、夫はイタリア語の勉強をしていました。健人はそれに退屈して昼寝をしたのですが、寝起きが悪く、幾分熱を出しました。空港についた頃には、元気を取り戻し、展望台で飛行機をカメラに収めるなどしていたものでしたから、熱は引いたものと考えていました。

 台北での最初の宿泊ホテルは、「アンビエンス・ホテル」です。空港からは「長栄巴士」で、「エバーグリーン・ローレル」前のバス停まで移動です。バスの中で、吐き気が生じ、吐いてしまうと大変ですから、ビニール袋や口を漱ぐための飲み物を用意して、乗り込みます。しかし、夫の肩にもたれてすぐに寝てしまいました。1時間ほどして、バスから降りて、「長安東路」を7分ほど歩きます。心配したのですが、目覚めた健人はとても元気で先を急いで歩きました。



 「アンビエンス」では、初めての経験だったのですが、額に向けて体温を測る「非接触式体温計」で体温の測定をされました。我々3人ともマスクをしていたせいでしょうか、それとも宿泊者全員に対して「感染予防」で行われるのでしょうか、いずれにしても、このときは運がよく(?)、健人の体温に異常はありませんでした。示された体温は、36.5℃。平熱が35.6℃と低い健人では、それでも0.9℃高いのですが、多くの人の平熱なのです。しかし、空港のときと同じく38.9℃を示したら、どのような対応をされたのでしょうか。



 台湾ではいくつかのホテルに宿泊の予定です。夫は「これはただの風邪でしょう。インフルエンザに特徴的な症状がいくつか揃っていないからね。」と楽観ムード。でも、熱は下げておく必要があります。市販薬は持ってきてはいるのですが、その効果を大きくは期待できません。さっそく、ホテルの部屋で病院の検索です。便利な時代です。人の手を煩わすことなく、調べることができます。見つけ出したのが、「台安医院(台北市八徳路二段424号)」。なんと、日本語で受診でき(病状を伝えるのには自国語が楽ですよね)、オンラインで予約もできるのです。 

 翌日になりました。午前中はゆっくり寝かせておきたかったので、予約は午後の2時にとってあります。それでも私たちと同じに起きだして朝食会場に。相変わらず熱っぽいのですが、元気です。夜中に幾度となく起きて健人の額に手を当てて体温を確認していたという夫の方が元気がありません。眠そうです。

 「アンビエンス」は、交差点のすぐ脇にあるホテルなので、交差点で停まったタクシーを捕まえて乗り込みます。オンラインでの予約時に作っておいた台安医院(基督復臨安息日會 臺安醫院)の住所(台北市松山區八路2段424號)を書いた紙を渡します。有名な病院のようですぐにわかったようです。病院につくと日本人用の部屋(2階)に案内され、日本語で病状を伝えます。担当医の「蔡水沼」医師がやって来ました。熱を測ると、38.5℃。相変わらず高い。高熱以外に他に症状がないことを伝えます。ところが、健人は前日に「少し吐き気がした。」と言い出します。それでも、診断は「ただの風邪ですね。」ということでした。ほっと一安心です。ホテルが変わったときに、この診断結果を伝えれば、宿泊を拒否されるという最悪な事態は避けることができる(宿泊拒否というようなことがありえるのかどうかはわかりませんが)ことになります。



 「熱冷ましと吐き気止めの薬を出しておきます。それでも熱が引かないときはまた病院に来てください。」と蔡先生が診察を終えようとすると、看護婦さんが事の成り行きでは使うであろうと用意した「インフルエンザ迅速診断キット」に目を留めていた夫がそれまでの沈黙を破って、「それでは、きょうはインフルエンザの簡易検査はしないのですね。」と言い出します。「え、そうですね。でも、調べますか。いいですよ。」 好奇心が目の輝きとなって表れていた夫は「ええ、お願いします。15分くらいで済みますよね。」「いいえ、少なくとも結果が出るまで40分くらいかかりますよ。」 ひるむかと思ったのですが、夫は「待ちます。」と答えます。

 綿棒の柄を細く長くしたもので、健人の喉の奥の粘膜が拭い取られました。それが試験管を細くしたものの中に入れられて、おしまいです。これだけが見たくて夫は検査を要求したの? 1時間ほど待って出た結果は、「陰性」。蔡先生からその説明を受けるときには、結果を予測していたのでしょうか、夫は病院を見学に行ってしまっていました。何やってるんでしょうね。「調べておいた方が安心できるから。」(夫) 本当かな~



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