そんなこじんまりとした街なのですが、年間およそ600万人(データのとり方によっては800万人以上とも)が訪れるフランス第2(1位はもちろんパリ)の観光都市であり、その60%ほどがビジネス客なのだそうです。リヨンでは、国際会議が数多く開かれ、展示会などのイベントもよく開催されるようです。毎年12月8日には、400万人もの観光客を集めるという「光の祭典(Fête des lumières)が行われます。
過去に人類を脅かした伝染病に「ペスト(plague)」があります。これに罹ると内出血により皮膚が黒ずんできて、致死率も高かったことから「黒死病(The Black Death)」とも呼ばれました。ペストは本来クマネズミなどの間で流行する伝染病でしたが、ネズミの血を吸うノミによって人間へと感染を広げていきました。
ペストがアルプス以北のヨーロッパで、1348年から1353年に流行した際、リヨンの人々がフルヴィエールの丘(colline de Fourvière)にあるノートルダム聖堂のマリア像に祈りを捧げたところ、流行が治まったといいます。人々はこれに感謝し、マリア像のあるフルヴィエールの丘に面した窓際に捧げ物としてロウソクを灯した(ともした)ようです。それが現在の、リヨン市内の家々の窓際はろうそくの灯りで彩られ、建物や道路はイルミネーションで飾られる、という「光の祭典」という行事になって行きます。
日本、橋本龍太郎首相、フランス、ジャック・シラク大統領、アメリカ、ウィリアム・ジェファーソン・クリントン大統領、イギリス、ジョン・メージャー首相、ドイツ、ヘルムート・コール首相、イタリア、ロマーノ・プローディ首相、カナダ、J・ジャン・クレティエン首相が出席して、1996年6月27日から29日にかけて、リヨンでG7(リヨンサミット)が開催されました。開催場所は、81 Quai Charles de Gaulle にある「リヨン現代美術館(Musée d'art Contemporain de Lyon)」で私たちが宿泊予定の「ヒルトン・リヨン」のすぐ脇にあります。