私のちょっとしたこだわり、窓・窓枠・ドア……とそこからの風景。
「月とキャベツ」という古い映画をご存知でしょうか?
古いと言うと語弊があるかな?
1996年製作の篠原哲雄監督作品です。
「One more time,One more chance」という山崎まさよしの切ない歌が
テーマ曲、というかストーリーの柱になり、まさよしサンも主演している映画。
この「One more……」は私の大好きな曲で、
ついうっかり夕暮れの電車の中で聴いてしまったりすると
回り構わず号泣してしまいそうになる曲なのですが…。
このロケ地が、今回訪れている中之条なのでした。
主人公の住まいになったのはは、栃窪という もっともっと山の中で、
当初そこへ行きたいとは思っていたのですが、さすがに自分で運転していかれない私としては 強く言えない(笑)
ロケの本拠地となった伊参スタジオ(これも廃校になった中学校)へ行くことにしました。
ちなみにこの伊参スタジオでは、映画祭が行われていたり
「中之条ビエンナーレ」の中心地になったりしていて
普段は訪れる人もいないようですが、知る人ぞ知るアートな場所なのです。
相変わらず古びた引き戸、かさかさした廊下などに心惹かれます。
残念だったのは ビエンナーレの準備中だったため、
オブジェなどの製作者たちが入っており、わさわさしていたこと。
なんとなく居づらくて、早々に校舎を出てしまいました。
蝉しぐれの中、大きな木の下で空を見ていると
もうなにも要らない~気分に。
「ここに来るのは 夏がいいね」というのは夫と共通の感想。
もちろん 桜満開や雪げしきも素敵だと思うんですけど
アルファ波が発生しそうな蝉しぐれは 捨てがたい。
真っ赤なサルビアが押さえた色の中でひときわ映えます。
と かなり透明な気分になったところで……
やっぱり、うどん(笑)
伊参スタジオからほど近い「和利の家」へ ぶーん。
案内板はあちこちにありますが、車道からは見えない民家がお店です。
駐車場に車を止めると 「お店はどこ?」状態(笑)
こんな細い階段を昇って行きますと
夏休みにおばあちゃんの家に遊びに来たみたいな感じ。
お店の中も 自然体。 すぐそばに家庭用ファックスやモデムが置いてあったり
お店に届いた封筒や手紙なんかが 無造作に置いてあったり(笑)
「百合根うどん」という百合根を練り込んだといううどんはすでに売り切れ。
私は百合根と黒豆、黒ゴマの入った「ゆうめん」をいただく。
細めのおうどんですが しっかりとこしがあり、
かといって飲み込むタイミングに悩むほどでもなく
野趣あふれる美味しいおうどんでした。
夫はおそばにしましたが、おそらくそば粉の割合が高いのかな?
びっくりするくらい ぷつぷつ切れたおそばでしたが
これも 素朴ないいお味だったようです。
おばあちゃんの家でのんびりしたら いよいよお楽しみの沢渡温泉へ。
……続きます。
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