散歩写真をBGP(Back ground Photo)に
日々の徒然、主にたべもの。
わたしの居場所~M's Lunch Boxes



長女が「ママ」と呼ぶのをまねしたのでしょう。
二歳の孫も、妻のことを「まま」と呼びます。
テレビ電話でおしゃべりをする様子は本当に楽しそう。
目じりを下げたその表情や名前を呼ぶ声は
娘二人にぬいぐるみや洋服を作っていたころと同様でした…

微笑ましい光景が浮かぶような小説の書き出しのようなその一説、
「まま」さんの笑顔が目に見えるよう。

以前一緒にお仕事をしていたイソノさんが、突然亡くなりました。

冒頭の文は ご主人の書かれた会葬御礼の書き出しです。

仕事先が閉鎖になり 会社が分割されイソノさんとも別な所属になったあとも
ときどきお食事したり おうちにも一度お邪魔させていただいたけれど
ここ数年 忙しさからご無沙汰していました。
わたくしはその後、その仕事をやめてしまったけれど
イソノさんは地道に続けておられた。

同じ職場にいたヨシダさんが 市内で喫茶店を始めたので
一緒に行きましょうね と言いながらそれも果たせず。
うちの息子たちと同じ年頃のお嬢さんが二人、
それぞれの個性を大切にして 昨年の秋には二人目のお嬢さんも結婚して
そんな矢先の突然のお別れだったようです。

悪妻名高いわたくしと違って ご主人をたてて家庭を第一に考えて
素敵なお姉さまでした。
晩ご飯にパスタを出したら これは晩ご飯じゃないとご主人に言われて
それからじゃがいもを茹でて コロッケを作った というお話を聞いたとき
わたくしにはまねのできない主婦像と思ったものでした。

先の会葬御礼には 奥様との思い出がお仕着せの文章ではなく綴られて
(もしかしたら 才媛のお嬢さんの加筆もあったかもしれない)
お葬式からずいぶん経ちますが いまだに読み返しては涙してしまうわたくしです。

わたくしが先に逝ったら こんなふうに送ってもらえるのだろうか。

イソノさん、さようなら。
あなたのことは忘れません。





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