銀座 数寄屋橋交差点に聳(そび)え立つガラスの直方体。
Maison Hermes Ginza (メゾン エルメス 銀座)は、竣工からすでに10年以上も経ちますが、その無垢で静かな佇まいは、今も独自の存在感をこの場所で示し続けています。
ガラスブロックだけで埋め尽くされたファサードに身を包んで、内と外との境界をより近づけることで、日中は外からの光を取り込み、また、夜間は中から光を放つ生命体のような存在。
また、周囲の風景をガラスの壁が優しく写し出し、淡く同化しつつもしっかりと主張する外観は、大人の上質なゆとりを感じさせます。
設計はレンゾ・ピアノ。
関西国際空港のような、開放的で軽やかな建築を手掛ける一方、こうしたシック上質なスタイルも実現させることができるアーキテクチャー。
耐震設計に対する疑問を投げかけられていたらしいのですが、今ではすっかり銀座の顔のひとつになりました。