視界の正面に聳え立つ雄々しい明神岳を拝みながら梓川を渡り、対岸を左手に。
少し歩くと右手に穂高神社への参道が現れます。神社の手前で拝観料を支払い、横手を入っていくと眼前に現れるのが明神池。
この神聖な雰囲気をどう説明したらいいのか…。
視界いっぱいに広がる水面に、明神岳の雄大な姿を余すところなく映し出し、周囲に風はなく、ただ静寂だけが支配する静止した時間。
その時です。
東の空から一筋の光が差し始め、朝の冷気に包まれた青の空間が、徐々にオレンジ色に染まり始めました。
残雪に照り映える美しい朝日が、上高地の一日の始まりを告げていました。