バルセロナの街中を歩き、世界遺産にも登録されているカタルーニャ音楽堂へと歩みを進めてきた時のことです。
音楽堂の前の小路、サム・ペレ・レザルト通りの向こう側に視線を向けると、ふと見えたユニークな交通標識に目が留まりました。
一般に、日本であっても、世界であっても、交通標識に求められる第一原則として、そのサインの示す内容が、誰にでも瞬時に判読できることが求められます。
その基本を踏まえ、高速で移動する二輪車/四輪車のドライバーの目線になって、再びブルーの看板に目を移してみたのですが、そこには運転手に向けた瞬間のメッセージではなく、ストーリーがありました。
家と、車と、道路と、ボールで仲良く遊ぶ親子。
果たしてその意図とは…。
カタルーニャ地方の交通法規などもちろん知りませんので、想像でしかありませんが、“この通りは歩行者と車の併用道路なので、時速10キロで注意しながら走行して下さい”ということなのでしょう。
しかし、この絵本のようなかわいいサインが目に入った途端、じっと見入ってしまうのです。
もしかして、そうやって速度を落とさせることこそが、本当の狙いなのでは!?