一切の直線を持たない(窓枠は別ですよ)建築として、独自の存在感を示し続けているカサ・ミラ(Casa Milà)。
バルセロナのグラシア通りの角に建つ、アントニ・ガウディ設計による世界遺産に登録された建築物です。
自然の様々な表情からインスピレーションを受けたという有機的なフォルム。
それは、波のようでもあり、植物のようでもあり、あるいは昆虫のようでもあります。
大きくゆったりとうねる外観のサーフェースや、アイアンの手すりや屋根のラインなどに見る柔らかなゆらぎのリズムを静かに眺めていると、いつしかそれが人工の建造物であることを忘れてしまいます。
まるで、地中から生えて、そのまま大きく成長を遂げた巨大な生命体のようにも見える、安らぎ溢れるこの存在は、バルセロナを象徴するシンボルのうちのひとつです。