海辺のねこ

どんな日もかけがえのない一日。

風薫る

2011-05-01 | 日記

新緑の、風薫る5月になりました。
私の園芸コーナーでは、わさわさと緑の葉っぱが茂っています。

そして、この季節になるとよくお花(切花)を頂く私。
秘かに“花博士”と仰いでいるお客さまから、素敵なお花を頂きました。
その中から2つご紹介します。



まずは、ライラック。
ライラックはイギリス名で、フランスでは「リラ」と呼ばれています。

ライラックの花はふつう4弁。
5弁の花は珍しく、ラッキーライラックと呼ばれ幸運のしるしだそうですよ。
香りが良くって、それだけでも幸せな気持ちになれますが。




この花を見たとき、緑色のお花だったから「ビバーナム?」と尋ねた私。
オオデマリでした。
よく見てみると、確かに葉っぱが違いました~。
まだ蕾だから緑だったのですね。

これから段々と真っ白な可憐な花へと変わっていきます。
ぽんぽんと手毬状に、アジサイのような花を咲かせるんですよね。

オオデマリといえば、学生時代に行った鞆の浦を思い出します。
ある民家の庭先に、こぼれるように咲いていたオオデマリ。
晴れ渡る青空。
頬をなでる潮風。
鮮やかな緑の葉っぱと真っ白な花。
忘れられない風景です。


花言葉は、「私は誓います」。


この花を頂いた日は、ロイヤルウエディングのあった日。
翌日、花博士から興奮気味に声をかけられました。
「mariちゃん、昨日の結婚式見た?」
何かと思って、よくよく聞いてみると。
「たくさんのビバーナムが飾られていたでしょう!」とのこと。
確認してみたら、あふれるようにビバーナムが生けてありました。
花博士、目の付けどころが違いますね。

じっくり拝見してみて驚いたことがありました。
それは、ナルコユリが使われていたこと。
私も華道のお稽古で何度も使用したことがありますが、
いつも花を切って葉っぱだけを用いていました。
結婚式を彩ったナルコユリは、花付きでした。
ふたつ仲良く寄り添った形で咲く可憐なお花が、祝福していましたよ。




オオデマリとくれば、やっぱりこちらもご紹介せねば!
「コデマリ」です。
って、寄って撮っているから大きさの違いが分かりませんね・・・。

ひとつひとつの花は1cm弱くらい。
真っ白な小花が直径3cmほどの半球状にまとまって、ポンポンポンっと咲きます。
これがとても愛らしい。
コデマリは、先日のお華のお稽古の花材でございました♪
ただ今、我が家の玄関先を飾っています。


お華のお稽古に通い始めて何年になるでしょうか。
あれから玄関を飾る花は、私が生けるようになりました。
母も若い頃にお華を習っていて、以前は生けていたのだけど・・・。
今はすっかり私にバトンタッチしています。

(母は、生けたら必ず感想を言ってくれるのが嬉しい!それも悪いことは言わない♪)
(父は、自分の感性で生け変えていることがあります・・・。見つけてビックリ!)

けれど。
お花を生けることに関して、どうしても母にはかなわないことがあります。
それは、お仏壇のお花。
この場所だけは、ずっと母が生け続けています。

両親を早くに亡くした母は、朝夕毎日、何十年間もお仏壇の前に座ってきました。
両親だけでなく、祖父母、ご先祖さまに手を合わせ続けたたくさんの時間。
さまざまな想い。
母の生けるお仏壇の花は、シンプルだけどとても落ち着くのです。
きっと心が込められているからでしょうね。


私も、見てくださる方の心が穏やかになれるそんな花を生けれるようになりたいな。
今は多分に、お花だけの力で私自身が癒してもらっています。
お花さんたち、植物さんたち、いつもありがとう。
自然の香りを、色を、風を運んでくれてありがとう。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは。 (かんちゃん)
2011-05-02 00:25:47
こんばんは。

いいお話しですね。

本当に すべての ものに 感謝です。

花を 撮るのは 苦手な 私。

綺麗に 撮られてますね。
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ベストシーズン (omotann)
2011-05-02 12:09:51
まさしく“風薫る”ベストシーズンになりましたね。青葉の梢をゆすって吹くそよ風が緑の香りを運び心和ませてくれます。連日mariさんの庭の花々に癒されます。

さすがのmariさんも、年季が入ったお母様の技には敵いませんか。

余談ながら我が家の仏壇の花生けは、備前焼のものを使っていますが、花持ちが良いです。
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綺麗な写真ですね (まさみ)
2011-05-02 20:10:36
ライラック、オオデマリ、ビバーナム。
どれも大好きな花です!!
小さい花がたくさん集まってまた一つの形を作るっていうのが好きなのかも?
5月はバラの季節だし、緑も綺麗だし息吹を感じますよね。
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コデマリ (エンピロ)
2011-05-03 20:06:15
新緑の季節になりましたね。こちら会津は桜が終わりかけの時期になりました。これから新緑を迎えるところです。

鞆の浦は存じませんでした。読み方もわかりません(汗)「田子の浦ゆ うち出でてみれば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける 」の田子の浦しかわかりません(汗・笑)

我が家にもコデマリがあります。毎年楽しませて頂いています。恥ずかしながらビバーナムとナユコユリの花は知りませんでした。ふたつ仲良く寄り添った形で咲く可憐な花では、結婚式には欠かせないものですね。


女房は仏壇のお膳の上げ下げを毎日欠かさずやっています。これだけは感心していますw 先祖に対して感謝の気持ちだけは忘れたくないですね。
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こんばんは (mari)
2011-05-03 21:45:04
かんちゃんさま
ありがとうございます。

いろんなことに感謝して、

生かされていることに感謝して、ですね。

かんちゃんが撮る花の写真、私は好きですよ~。

でも、かんちゃんは花だけでなく

「ひと」も一緒に撮りたいんだろうな、と感じています。

私の場合、「わぁ、きれい」と寄り過ぎてしまいます。

で、ピントが甘くなってますね・・・。

ま、ソフトフォーカスということで(^^;)
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備前焼 (mari)
2011-05-03 21:56:30
omotannさま
良い季節になりましたね!
風も緑も空も気持ちがいいです。

私のお花は全て鉢植え。
勝手にうちのあるスペースを私の園芸コーナーにしてしまいました(^^;)
写真に写っているのはほとんどがバラたちです。
これから段々と咲き始めるので楽しみにしています。
また咲いたらアップしますね。
和んで頂けると幸いです。

仏壇のお花を生けるのは、どうやっても敵いませんね。
あと、可愛らしさも・・・。

omotannさんのお家のお仏壇の花生けは備前焼なのですか?
すごいですね!
備前焼の花瓶の花持ちの良さは知っています。
備前焼ってビールもコーヒーもおいしくなるんですよね。
備前焼は、岡山県の誇りのひとつですね(^^)
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さらに、寄る。 (mari)
2011-05-03 22:05:26
まさみさま
オオデマリとビバーナムはお好きだろうなと思いましたが、ライラックもでしたか。
確かにどれもが「小さい花がたくさん集まってまた一つの形」を作る花たちですね♪
もともと花を撮るときには近付いて撮りたくなる私。
小さい花がたくさん集まっている花たちには、さらに寄ってしまいます。
画面いっぱい、花で埋めたくなるんですよね~~~。

そう!5月はバラが咲き始めます。
緑もきれいだし、植物に癒される季節ですね。
一番上の写真は、雨上がりのあと撮りました。
潤った感じが伝わっているといいなぁ。
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ポニョ (mari)
2011-05-03 22:39:53
エンピロさま
こちらは新緑の季節になりました。
会津は桜が終わりかけているのですね。
今年の桜はいつも以上に美しく目に映ったのではないでしょうか。
エンピロさんのところの枝垂れ桜、見事でしたね~。
枝垂れ桜の佇まい、私大好きなんですよ(^^)

「鞆の浦」は「とものうら」と読みます。
聞き覚えがおありかもしれませんね。
広島県福山市にあります。
よく知られているのは、坂本龍馬が乗っていたいろは丸が沈没した際、宿泊し賠償交渉をした場所だということ。
あと近年では宮崎駿監督が滞在し、「崖の上のポニョ」の構想を練ったところでもあるんですよ(^^)
宮城道雄の「春の海」は、鞆の浦の海をイメージしているそうです。
風情のある懐かしさを感じる港町ですよ。

コデマリを植えられてるのですね。
可愛らしいですよね♪
そちらはこれから咲き始めるのでしょう?
楽しみですね!

ビバーナムは名前と姿が一致する方は少ないかもしれません。
ナルコユリもそうですね。
どちらも可愛らしいですよ。
しかし、結婚式にナルコユリを使っているのは初めて拝見しました。
なるほど、素敵!と思いましたよ。


素晴らしい奥さまで、エンピロさんはお幸せですね(^^)
毎日となると、本当に気持ちがこもっていないとできませんから。

ご先祖さまがいらしてくださって、今の自分がある。
感謝ですね。
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