紅露の写真日誌…北の大地・夢空間

小樽・札幌の風景、イベントが中心

3-4月は別れと出会いのシーズン

2016-04-19 06:00:00 | 日記

                       <青森県横浜町の菜の花畑 作付面積日本一とか…H5年5月撮影>

 

4月もはや中旬を過ぎようとしていますが、一向に暖かくなりませんね。雪解けが早かっただけに例年より早く桜が咲くと期待していたのですが…桜の開花予想前線も足踏み状態なのでしょうか。この時期は卒業、新入学そして転勤の時期でもあります。我が家でも、一番下の孫娘が、先月19日に花園小学校を卒業して、今月6日に菁園中学校に入学しました。両校は、隣同士であるとはいえ、校区によって別の中学校に通う生徒、そして別の小学校から菁園中学に入る生徒と、かなり入れ替わりがありました。

孫娘の最後の卒業式、当然祖父として出席しました。当初涙なんか流さないよと、強がっていた孫娘も、式後の玄関口で担任の先生や親友との最後の別れには目を赤くしていたのが印象的でした。孫の話は別として、サラリーマンにとっては転勤の時期でもあります。私自身昭和41年の入庫から平成15年の退職までの約35年間の勤務に10回の転勤を経験しております。平均2-4年で全国をまたにかけて転勤します。周囲の方から「大変ですね」と声をかけられます。

家財道具一式まとめて、慣れ親しんだ土地をあとにして、見ず知らずの土地に出向き生活するわけですから、確かに苦労を伴うことも確かです。しかしこれも考え方一つ。新しい土地には、新しい出会いがあると思えば「転勤もまた楽し」です。さてそんな中で平成3年7月から6年3月まで勤務した「青森支店」の思い出話&写真を取り上げます。というのも、終活ではないですが、転勤の度に持ち回っていた書籍類段ボール箱20箱ほどを、紙ごみの日に廃棄しました。その中に残っていたメモをもとに再録しました。

 

<青森支店の思い出をバッグに詰めて新任地へ…H6年3月発行「青森支店内ニュース」から>

早いものであっという間の2年8か月でした。平成3年7月ねぶた囃子が街じゅうに流れる中を着任したのが、ついこの前のような気がします。青森支店で得た貴重な思い出をいくつか綴ってみました。

青森と言えば「ねぶた」、ねぶたの起源は、征夷大将軍の坂上田村麻呂が蝦夷討伐で陸奥の国を攻めた際に、敵を油断させるために行灯等の火祭りを行ったとされているが、真偽のほどは定かではない。7月に入ると街にはねぶた囃子が流れ、ねぶた一色になる。

 

☆着任早々東北弁のカウンターパンチ!

着任前の恐れが現実となった。決裁書類を抱えたA融資担当課長が私のデスクの前で「紅露次長(ここまでは聞き取れた)、〇×△#☆☆…?」ときた。「ん…????」一体彼は何を言わんとしているのか。私はおもむろに、「A課長よ、悪いが英語に翻訳してしゃべってくれ」と、つい言ってしまった。

彼は青森市の隣町の東北町出身で、正しくは津軽弁ではなく南部弁(私には区別できない)、いずれも口を大きく開かずに話し、語尾が口の中でこもってしまいます。なのでよそ者にとっては聞きづらく何を話しているのか理解出来なかったのです。

最初のうちはデスクの電話が恐ろしく、なかなか受話器が取れませんでした。お客の電話であれば、何度も聞き返すわけにいかないからです。地元採用の女子職員も、職場内では気を使って標準語で話しかけてくれますが、一旦昼食時など食堂では津軽弁に早変わりです。そばで聞いていても半分も理解できませんでした。その後A融資課長の特訓もあって、数か月もすると、難なく聞き分けられるようになりました。地元の方々は、「われらは、バイリンガルだ。標準語と津軽弁両方話せるぞ」とよくいいます。なるほど、説得力のある言葉でした。

 

☆ねぶたは日本一の祭りだ!

テレビ等では、見ていたものの、実際にねぶたを目の辺りにしてそのスケールの大きさ、勇壮さに圧倒され、驚くばかりでした。各山車に数百人から千人近いの跳人(ハネト=飛び跳ねるような踊りから跳人と言われる)が付き、行進途中でリーダーのホイッスルと同時に、跳人が乱舞する様はまさに日本一の祭りと実感しました。

このような華麗な山車が20数基連なって、市内の大通を進む。

 

この山車には1000人近い跳人が連なり、今まさに跳ねようとしているところ。

 

迫力あるねぶた。瞬間ズーミングで撮影。

なお、ねぶたは毎年8月2日から7日まで連夜行われます。当然公庫の支店も近隣支店の参加を得て、家族含めてある団体の山車に参加します。業務終了後、全員が浴衣襷衣装に着替え、スタート地点へ集合。途中何度も踊るというより跳ねます。さすが翌日は歩行もままなりませんが、地元の女子職員は毎日参加するとか…

 

☆ゲレンデでは味わえない山スキー

今日は休日、天気もいい。寮の3Fから岩木山が青空の中くっきり見える。それとばかりにスキーを車に積んで、岩木山へまっしぐら。圧雪者に載って八合目まで登る。真っ青な空、真っ白な雪原、一直線に滑り降りる醍醐味はゲレンデスキーでは味わえないものだ。すっかり岩木山、八甲田山の山スキーの魅力に憑りつかれた2年8か月でした。(なお画像は鰺ヶ沢スキー場のゲレンデスキーのものです)

休日には、弘前支店、青森支店のスキー好きがよく集まります。指導員資格の所有者が数人いて、転勤後初めて滑る人にも教えてくれます。

 

ゲレンデスキーもリフト頂上から4km先の麓まで一気に滑り降りると爽快、の一言。

 

山スキーが終わって帰路は、桜満開ロードを通って帰ります。もちろん途中で温泉に入ることも忘れません。

スキーシーズン中はゲレンデスキー中心ですが、シーズン終盤になると、圧雪車に載って8合目あたりから滑る山スキーが始まります。ゲレンデスキーに比べコースが整備されておらず、それだけにダイナミックで、スリルのあるすべりが楽しめます。この場合も、支店の仲間に、指導員が数人いて指揮を取ってくれるので、安全に楽しめました。

 

☆温泉はええもんだ~

温泉の数では北海道に及びませんが、青森県も負けず劣らず温泉の多い県です。市内の銭湯はほとんどが温泉で自前の源泉を持っているので、コストが低いせいか朝の6時から営業している銭湯もあります。

さて、今日は休日、予定がないので起きると洗面道具を車に放り込んで、銭湯に行くことにします。どこにしようか、草笛温泉か、ラッコ温泉か、あすなろ温泉か、そうだまだ行ったことのない外山温泉にしよう。街中とは思えないほどひなびた温泉だ。朝の日差しがまぶしい。おお、女湯とは湯船がつながっている。視線を低くすれば…残念、朝が早すぎて客は誰もいない。

画像は、八甲田山中にある「酸ヶ湯温泉」です。ここの温泉は総ヒバ造りの千人風呂で混浴で有名でした。支店旅行でここに宿泊したこともありました。混浴と言っても、脱衣所は男女別々で、中は混浴。と言っても湯けむりで、1m先が見えないほど。湯治客が多いので、老人が多い。若い女性の声は聞こえない…

 

☆管内の色々なイベントにに参加して…

思い出に残るのが、横浜町の菜の花フェスティバルでした。町名の「横浜町」にまず驚きました。横浜と言えば神奈川県の横浜市か知らなかったからです。青森県に横浜があるとは…。陸奥半島のマサカリ状の柄のあたりに位置しています。ともあれ菜の花の作付面積が日本一ということにも驚きでした。一位は北海道の北竜町だとばかり思っていたものですから…井の中の蛙でした、反省。

横浜町の商工会長とミス横浜と並んで記念撮影する公庫関係者。役得だね、

 

ミス菜の花の皆さん、こちらを向いてと声をかけると…美女たちと過ごした楽しい人き…

 

とにかく楽しい思い出がびっしり詰まったバッグを持って、次の任地へ赴任します。(平成6年3月記)

<転勤余話>

平成3年7月青森支店へ赴任は、初めての「単身赴任」でした。娘が中学生になることや同居していた義父の看病等を配慮したものです。身の回り品食器類は全部家内が揃えてくれて、米櫃には米までそろえてくれました。

それから数週間後、ねぶた祭り見物に、家族全員がやって来ました。家内が飯の支度で、米びつを開けると、「プ~ン」と虫が飛び出してきた。まずい、転勤直後から今日まで一度も自炊していなかったのだ。オール外食、その間一度も米櫃を開けなかった。しこたま説教を食らった。それにもめげず、その後も外食オンリー、別に水道、光熱費を節約したわけじゃないんだけれど…

 

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2 コメント

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青森支店勤務… (紅露)
2016-04-23 15:50:50
の内示を受けたときは、一瞬目の前がくらくらするような…、青森=寺山修二の暗いイメージがよぎったからです。実際勤務して見ると、そんなイメージは全くの誤解だったことがわかりました。
言葉の難点はあるものの、支店の地元採用の職員は普通に標準語を話すし、意思の疎通に何の問題もありませんでした。最初だけで…
とにかく土日の暇を持て余し、地元出身の総務課長と融資課長に誘われ、スキー&温泉三昧。単身赴任を謳歌できました。
記事にはしていませんが、岩木山の麓で、津軽三味線の高橋竹山の生演奏も聞けたし、駅前の飲み屋でこれまた女将が津軽三味線のライブ、カラオケでは岸恵子のヨサレ節を、スコップ三味線で…普通の都市型転勤地では味わえない、経験をしました。
イメージとこれだけかけ離れた(私だけの偏見かも)支店もめずらいいと思いました。
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楽しい思い出シリーズ (kozuka)
2016-04-23 11:29:14
 読んでいても見ていても楽しさが伝わってきました  ユーモアセンス『英語に翻訳してくれ』には kozukaは拍手喝采  津軽弁は大好きです 母方のルーツが津軽だからなのか?懐かしい思いがフッフッなのです 亡き江差の叔母の明るい語り口が思い出されます  紅露様の『楽しい思い出がびっしり詰まったバックを持って…』の 寅さんならぬ紅露様のシリーズ美しい写真と共に楽しみにして居ります  
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