お母さんを持ってくる ２１

成田空港の到着ロビーで、二人が降りてくるのを
待ちます。

思えば、今まで何回こうしてお嫁さんを待ったことか。

結婚。そして、お嫁さんの来日。

あれから永い時間が過ぎました。

よくもったものだと思います。

そう考えると感慨深いものがあります。

今度はお母さんが一緒です。

これから三人で暮らすのか、と思うと
少し心が重くなります。

ワタシは人に気を遣いすぎるので、人と
接していると疲れるのです。

お嫁さんだけです。気を遣わなくてもよいのは。

だからお嫁さん以外の人と暮らすのは
うっとうしいのです。

しかしです。

年の功か、ワタシは嫌なことは、
考えないことが出来ます。

それとも修練のたまものでしょうか。

ええい！　

何とかなるわ・・・・。

思考をシャットアウトして、二人が現れるのを
目を皿にして今か今かと待ちます。

そうやって１時間も待っていたでしょうか。

待ちくたびれて頭が空白になっていたようです。

目の前で、満面笑顔の二人りが手を振っている
のに気がつきました。

焦点が合っていなかったようで、すこし
慌てました。

二人を目にしたワタシは異変に気がつきました。





ＡＬＡ！中国