え~と、節約の話でしたっけ。
汚い話ですが、ワタシがトイレに行くと、彼女の機嫌が悪くなります。
理由は「もったいない」からです。
水、とか紙とか、食べたものがです。
食事の直後なら激怒します。
「さっき、行ったでしょ。もうダメですよ」
「トイレぐらい、自由に行かせろよ」
「わがまま言わないように」
「トイレ行くのがわがままなんかよ?」
「贅沢は許しません。大きいトイレは一日一回だけです」
蛍光灯もフリッカーしている間は絶対に捨てようとはしません。
まだ頑張って懸命に灯こうとしているのに、捨てるのは忍びないのですって。
ベランダに数十個の石鹸が、等間隔で、規則正しく並べられています。
風雨にさらされた四角い石鹸の表面はひび割れて、白く変色しています。
これは・・何なのでしょうか。
いくら考えても判らないので、実行犯人であるお嫁さんに聞くことにしました。
ワタシがこんなに遠慮しているのは、くだらないことを聞くと、こんなことも解らないのか、無知だな、という顔をされるからです。
今回も予想通り、そんな常識的なことも知らないのか、という顔つきで教えてくれました。
「こうすれば、石鹸のピョウメン(表面)が固くなって長持ちするでしょうに!」
「へッ!? ハッ!? エッ!? なにー!?」
ワタシの眼は点になりました。
脳のおみそはぐちゃぐちゃです。
「な、なに? え?」
な、何の為に固くするんだ?
いや、それは長持ちさせる為だ、と説明しているではないですか。
「じょ、冗談だろう! 固くする・・・・?」
でも、何の為に長持ちさせるんだ?
完全的にパニックです。
これほどのカルチャーショックは生まれて初めてです。
「それに、この石鹸は安くて、でかいのヨ」
「そうかいな。もう何が起きても怖くない」
その時はそれで終わったのですが、数年後、この石鹸の包装紙を見る機会がありました。
それをみて驚きました。
「おい、これは洗濯石鹸じゃないかよ」
彼女はキョトンとしています。
ワタシは早速ワタシの母親に問い合わせました。
その結果は
「洗濯石鹸はきついから、人間の肌に使用するのは控えた方がよい」
とのことでした。
それで
「これは洗濯専門の石鹸だよ。強いから肌に悪いよ」
と教えてやりましたが
「いいのよ。中国のより弱いヨ」
確かに、永年使い続けてきましたが、肌が荒れるなどの副作用は出ていません。
それに、中国のよりも弱い、というのは妙な説得力があります。
「安いんだから、ま、いいか」
ところが、この石鹸には重大な難点がありました。
それは、化粧石鹸なら古く小さくなった小片を、大きく新しいのに貼り付けて、無駄なく使い切ることができます。
しかし、この石鹸は、石みたいに固くなっているので、いくら力を使ってもくっつかないのです。
かといって、ドケチの彼女がこれを捨てる訳がありません。
どうするのか、と興味をもって見ていますと、小さくなった石鹸を集め、水を張ったバケツに一夜漬けて、柔らかくしてから、丸めてダンゴにしました。
その大きさたるや、子どもの頭ほどもあり、どういう訳か、ワタシ専用の石鹸になりました。
おかげで、ワタシは、両手で石鹸を使う、という貴重な体験をすることができました。
シャワーも火を小さくして使用するよう指示されます。
「寒いぞ」
「寒くない」
「お前が寒くなくても、俺は寒いの。お前は中国で鍛えられているだろうが、日本人の俺の身体はお上品で弱いの」
「日本製、どこ偉いヨ?」
結局、ふるえながらシャワーを浴びることになりました。
夏はともかく、冬は本当に辛いです。
ちなみに、我が家は専らシャワーのみを使用しています。
彼女の言わせると、
日本のお風呂はたいそう気持ちが良い。
しかし、お水とガスを大量に使用するので
「結構じゃない」
そうです。
その結果、ガス代は、月¥千円 程度で、水道料金は最低使用量の半分以下です。
本やら新聞やらは、上海の母親から送られてくるから、娯楽費はほとんど使わない。
最近はネットを始めたので、読書はネットで済ましています。
中国のサイトには小説やら、雑誌の内容がぎょうさん紹介されています。
著作権法なんかはどうなっているのでしょうか。
ティッシュや、駅なんかでもらったポケットティッシュを箱に入れて使用します。
そのティッシュも乾かして何度も使用します。
衣服は何十年も前に購入したきりです。
だから、外から見えないワタシの下着は穴だらけ。
ズボンや靴下もつぎはぎだらけです。
汚い話ですが、ワタシがトイレに行くと、彼女の機嫌が悪くなります。
理由は「もったいない」からです。
水、とか紙とか、食べたものがです。
食事の直後なら激怒します。
「さっき、行ったでしょ。もうダメですよ」
「トイレぐらい、自由に行かせろよ」
「わがまま言わないように」
「トイレ行くのがわがままなんかよ?」
「贅沢は許しません。大きいトイレは一日一回だけです」
蛍光灯もフリッカーしている間は絶対に捨てようとはしません。
まだ頑張って懸命に灯こうとしているのに、捨てるのは忍びないのですって。
ベランダに数十個の石鹸が、等間隔で、規則正しく並べられています。
風雨にさらされた四角い石鹸の表面はひび割れて、白く変色しています。
これは・・何なのでしょうか。
いくら考えても判らないので、実行犯人であるお嫁さんに聞くことにしました。
ワタシがこんなに遠慮しているのは、くだらないことを聞くと、こんなことも解らないのか、無知だな、という顔をされるからです。
今回も予想通り、そんな常識的なことも知らないのか、という顔つきで教えてくれました。
「こうすれば、石鹸のピョウメン(表面)が固くなって長持ちするでしょうに!」
「へッ!? ハッ!? エッ!? なにー!?」
ワタシの眼は点になりました。
脳のおみそはぐちゃぐちゃです。
「な、なに? え?」
な、何の為に固くするんだ?
いや、それは長持ちさせる為だ、と説明しているではないですか。
「じょ、冗談だろう! 固くする・・・・?」
でも、何の為に長持ちさせるんだ?
完全的にパニックです。
これほどのカルチャーショックは生まれて初めてです。
「それに、この石鹸は安くて、でかいのヨ」
「そうかいな。もう何が起きても怖くない」
その時はそれで終わったのですが、数年後、この石鹸の包装紙を見る機会がありました。
それをみて驚きました。
「おい、これは洗濯石鹸じゃないかよ」
彼女はキョトンとしています。
ワタシは早速ワタシの母親に問い合わせました。
その結果は
「洗濯石鹸はきついから、人間の肌に使用するのは控えた方がよい」
とのことでした。
それで
「これは洗濯専門の石鹸だよ。強いから肌に悪いよ」
と教えてやりましたが
「いいのよ。中国のより弱いヨ」
確かに、永年使い続けてきましたが、肌が荒れるなどの副作用は出ていません。
それに、中国のよりも弱い、というのは妙な説得力があります。
「安いんだから、ま、いいか」
ところが、この石鹸には重大な難点がありました。
それは、化粧石鹸なら古く小さくなった小片を、大きく新しいのに貼り付けて、無駄なく使い切ることができます。
しかし、この石鹸は、石みたいに固くなっているので、いくら力を使ってもくっつかないのです。
かといって、ドケチの彼女がこれを捨てる訳がありません。
どうするのか、と興味をもって見ていますと、小さくなった石鹸を集め、水を張ったバケツに一夜漬けて、柔らかくしてから、丸めてダンゴにしました。
その大きさたるや、子どもの頭ほどもあり、どういう訳か、ワタシ専用の石鹸になりました。
おかげで、ワタシは、両手で石鹸を使う、という貴重な体験をすることができました。
シャワーも火を小さくして使用するよう指示されます。
「寒いぞ」
「寒くない」
「お前が寒くなくても、俺は寒いの。お前は中国で鍛えられているだろうが、日本人の俺の身体はお上品で弱いの」
「日本製、どこ偉いヨ?」
結局、ふるえながらシャワーを浴びることになりました。
夏はともかく、冬は本当に辛いです。
ちなみに、我が家は専らシャワーのみを使用しています。
彼女の言わせると、
日本のお風呂はたいそう気持ちが良い。
しかし、お水とガスを大量に使用するので
「結構じゃない」
そうです。
その結果、ガス代は、月¥千円 程度で、水道料金は最低使用量の半分以下です。
本やら新聞やらは、上海の母親から送られてくるから、娯楽費はほとんど使わない。
最近はネットを始めたので、読書はネットで済ましています。
中国のサイトには小説やら、雑誌の内容がぎょうさん紹介されています。
著作権法なんかはどうなっているのでしょうか。
ティッシュや、駅なんかでもらったポケットティッシュを箱に入れて使用します。
そのティッシュも乾かして何度も使用します。
衣服は何十年も前に購入したきりです。
だから、外から見えないワタシの下着は穴だらけ。
ズボンや靴下もつぎはぎだらけです。