昔のことですが、結婚する事になったので、上海に居る彼女の両親に挨拶に行ったことがあります。
その時のことです。
結婚の手続きを確かめるため、日本領事館に出かけました。
パスポートを見せ、領事館に入り、中国人の職員にあれこれ質問しました。
するとその職員さんは、日本人と結婚することになっている中国人女性のパスポートを見せてくれました。
パスポートには、写真が貼ってあります。
その写真を見たワタシの眼は飛び出しそうになりました。
写真の女性がどれもみな、凄い美人さんばかりだったからです。
女優さんみたいです。
それも、個性派女優ではなく、いわゆる正当派の美人女優です。
日本人はお金持ち、ということになっているので、こんな美人さんと結婚できるのでしょう。
写真でこれだけ美人さん、ということは・・・・。
結婚が愛情に基づくなんて絶対にウソです。
来日直後、彼女は、ワタシ以外の日本人は全員がお金持ちである、と信じていました。
「日本人にも、貧乏人とお金持ちがいるんだ。そしてお金持ちには大きいお金持ちと、小さいお金持ちがいるんだぞ」
「大きいお金持ちは何を持っているんですか?」
「そうだね・・・別荘、愛人、馬・・・なんかだな」
「馬? 馬がなんでお金持ちの証拠なんですか? 中国人の農民は、中国を代表する貧乏人ですが、馬ぐらい皆持っていますヨ」
「・・・う~ん、どう説明したもんだか・・・・」
それはとにかく、日本人は皆美人さんと結婚しているのに、何で俺だけ・・?
いくら嘆いても後の祭り。
後悔につける薬は無い、です。
もう結婚する、って約束してしまったのですから。
約束と言えば、私たちは結婚してから生活の分担について、約束を交わしました。
まず、メシは小江が造る。
掃除、洗濯も小江が。
その代わり、家賃、ガス、水道、電気、電話、新聞代はよ~ちゃんが払う。
そのほかに、食事代としてよ~ちゃんが小江に 一月 ¥2万円 を払う。
その他、必要なお金もよ~ちゃんが支払う。
「給料は全部、奥さんがもらう、って日本の映画でやっていたヨ」
又、つまらない知識を仕入れやがって・・・。
「映画なんかウソに決まっているでしょ。必要な分だけ奥さんに渡すの。これが日本の習慣です」
「そ~お?」
これには理由があります。
つまり、彼女は中国人です。
日本の金融制度についてはまるで無知です。
それに、少しでも余計なお金を渡すと、全額中国へ送金しかねません。
「中国人は貧乏だから、助け合わないと生きていけないのヨ」
経済体制が未発達の国では親戚知人が助け合って生活していく必要があります。
かつては日本もそうでした。
現代は独りでも、多少のお金さえあれば生活していけます。
だから先進国では孤独な人が増えるのでしょう。
私たちは結婚する必要がありました。
彼女は、結婚しないとビザが採れず、日本に居ることができなくなります。
これに対し、ワタシは料理などの家事が全くダメです。
誰がなんと言おうと、できないものはできないし、そもそもやる気がありません。
だから独りのときは、ろくな食事を採っていませんでしたが、結婚してからは、だいぶ体調が良くなりました。
結婚は人間が必要性の故に創り出した制度でしょう。
だから結婚の必要性が無くなれば、結婚制度も無くなるかもしれません。
話がそれました。
婚姻のときの約束の話でした。
彼女の実家の生活レベルは、ワタシよりもはるかに上です。
150㎡のマンション、豊富な衣服、山ほどのごちそう、衣食住総ての分野でワタシを上待っております。
ワタシが上回っているのは、収入の数字だけです。
彼女の実家を援助する必要は全くありません。
「本当だ。俺は何年も日本人やっているんだ。信用しろ」
「そ~お?」
その時は、半信半疑ながらも、これで納得しましたが、アルバイト先などで日本人の奥さんとお話をして、ワタシの話が少し違うことに気が付いたようです。
事あるごとに
「公務員の奥さんは、給料全部もらうヨ」
とか
「ソニーの奥さんもお金は全部奥さんがもうら、って言っていたヨ」
と、突っ込んでくるようになりました。
「それはその人だけの例外です」
食事代が月¥2万円では少ないと思う人もいるかもしれません。
しかし、彼女が実際に使うのは¥1万円ちょっとぐらいです。
彼女の節約ぶりはすごいのです。
その時のことです。
結婚の手続きを確かめるため、日本領事館に出かけました。
パスポートを見せ、領事館に入り、中国人の職員にあれこれ質問しました。
するとその職員さんは、日本人と結婚することになっている中国人女性のパスポートを見せてくれました。
パスポートには、写真が貼ってあります。
その写真を見たワタシの眼は飛び出しそうになりました。
写真の女性がどれもみな、凄い美人さんばかりだったからです。
女優さんみたいです。
それも、個性派女優ではなく、いわゆる正当派の美人女優です。
日本人はお金持ち、ということになっているので、こんな美人さんと結婚できるのでしょう。
写真でこれだけ美人さん、ということは・・・・。
結婚が愛情に基づくなんて絶対にウソです。
来日直後、彼女は、ワタシ以外の日本人は全員がお金持ちである、と信じていました。
「日本人にも、貧乏人とお金持ちがいるんだ。そしてお金持ちには大きいお金持ちと、小さいお金持ちがいるんだぞ」
「大きいお金持ちは何を持っているんですか?」
「そうだね・・・別荘、愛人、馬・・・なんかだな」
「馬? 馬がなんでお金持ちの証拠なんですか? 中国人の農民は、中国を代表する貧乏人ですが、馬ぐらい皆持っていますヨ」
「・・・う~ん、どう説明したもんだか・・・・」
それはとにかく、日本人は皆美人さんと結婚しているのに、何で俺だけ・・?
いくら嘆いても後の祭り。
後悔につける薬は無い、です。
もう結婚する、って約束してしまったのですから。
約束と言えば、私たちは結婚してから生活の分担について、約束を交わしました。
まず、メシは小江が造る。
掃除、洗濯も小江が。
その代わり、家賃、ガス、水道、電気、電話、新聞代はよ~ちゃんが払う。
そのほかに、食事代としてよ~ちゃんが小江に 一月 ¥2万円 を払う。
その他、必要なお金もよ~ちゃんが支払う。
「給料は全部、奥さんがもらう、って日本の映画でやっていたヨ」
又、つまらない知識を仕入れやがって・・・。
「映画なんかウソに決まっているでしょ。必要な分だけ奥さんに渡すの。これが日本の習慣です」
「そ~お?」
これには理由があります。
つまり、彼女は中国人です。
日本の金融制度についてはまるで無知です。
それに、少しでも余計なお金を渡すと、全額中国へ送金しかねません。
「中国人は貧乏だから、助け合わないと生きていけないのヨ」
経済体制が未発達の国では親戚知人が助け合って生活していく必要があります。
かつては日本もそうでした。
現代は独りでも、多少のお金さえあれば生活していけます。
だから先進国では孤独な人が増えるのでしょう。
私たちは結婚する必要がありました。
彼女は、結婚しないとビザが採れず、日本に居ることができなくなります。
これに対し、ワタシは料理などの家事が全くダメです。
誰がなんと言おうと、できないものはできないし、そもそもやる気がありません。
だから独りのときは、ろくな食事を採っていませんでしたが、結婚してからは、だいぶ体調が良くなりました。
結婚は人間が必要性の故に創り出した制度でしょう。
だから結婚の必要性が無くなれば、結婚制度も無くなるかもしれません。
話がそれました。
婚姻のときの約束の話でした。
彼女の実家の生活レベルは、ワタシよりもはるかに上です。
150㎡のマンション、豊富な衣服、山ほどのごちそう、衣食住総ての分野でワタシを上待っております。
ワタシが上回っているのは、収入の数字だけです。
彼女の実家を援助する必要は全くありません。
「本当だ。俺は何年も日本人やっているんだ。信用しろ」
「そ~お?」
その時は、半信半疑ながらも、これで納得しましたが、アルバイト先などで日本人の奥さんとお話をして、ワタシの話が少し違うことに気が付いたようです。
事あるごとに
「公務員の奥さんは、給料全部もらうヨ」
とか
「ソニーの奥さんもお金は全部奥さんがもうら、って言っていたヨ」
と、突っ込んでくるようになりました。
「それはその人だけの例外です」
食事代が月¥2万円では少ないと思う人もいるかもしれません。
しかし、彼女が実際に使うのは¥1万円ちょっとぐらいです。
彼女の節約ぶりはすごいのです。