中国人のお嫁さんをもらいたくなる?ブログ

中国人女性との日常を日記にしたものです。
強い。何しろ強い。世界最強という説も納得。

裁判がやってきた その2

2006-09-04 17:00:17 | Weblog
 裁判所の建物に入って指定された法廷を捜します。
あった、あった。
お嫁さんの名前が書かれた張り紙が法廷の壁に貼り付けられていました。
彼女は誇らしそうに、その紙を見つめています。
(なにか、勘違いしているんじゃないの・・・)

法廷に入り、受付の机上に置いてある短冊に彼女の名前を記入し、順番を待ちます。
法廷の椅子に二人並んで腰掛け、緊張をほごすために、小さな声でお話をします。
「社長さんは来ている?」
「まだ。もし来なかったらどうなるの?」
「こっちの勝ちだろう」
そうしている間にも他の訴訟はどんどん進行していきます。
サラ金関係の訴訟ばかりです。

いよいよ順番が回ってきました。
社長さんも既に来廷しています。

ワタシが彼女の代理ということで原告席に膨大な資料と供に着席しました。
資料というのは、彼女の給料明細、計算書、電話でのやりとりを記録した書面とテープ、
理論や理由を詳細に記載した書類・・・等々です。

着席すると落ち着いてきました。
これがワタシの特性です。
柔道や空手の試合でもそうでした。
試合の直前まで緊張して、喉から胃が飛び出しそうになるのですが、試合場に出てしまえば、不思議なほど落ち着いてしまうのです。
裁判官の疲れたような顔も、被告席の社長さんの不安そうな顔も、傍聴席のお嫁さんのノンキな顔も良く観ることができました。
また、飴をしゃぶっていやがる。
我ながら堂々とした態度で口頭弁論に挑むことができそうです。

裁判官のおじいさんが、ワタシの書いた訴状に眼を通します。
次の瞬間、そのおじいさんは笑い出していました。
「なに!? ¥1400円 ?・・・外国人だからな・・・・」
裁判官のおじいさんは、脇に座っていたおじいさんに顔を向け、指示を下しました。
別室で話し合え、というのです。
そのおじいさんに導かれ、社長さんと供に三人でその別室に向かいます。
席につくやいなや、社長さんが泣きべそをかきながら話始めました。
「なんで裁判なんか起こすんだあ~?」
「だって、社長さんが、ど~ぞ、って言ったでしょう」
「言ったけど・・・・・」
彼女に駆け引きなんか通じるかい。
「¥1400円 ぐらい、今、支払いますよ」
「裁判費用もお願いします。¥1万円 ぐらいかな」
「それは・・・・・・」
「いやなら、和解には応じられません」
ミクロの闘いですね。
 交渉が決裂して、法廷に戻り、報告を聞いた裁判官は被告である社長さんのほうに顔を向け、次のように訪ねました。
「で、¥1400円 少ないのは事実なんですか?」
社長さんは仏頂面でその事実を認めました。
すると裁判官は即座にこう宣言しました。
「それでは判決は○月×日に行います。当事者は出席する必要はありません」
この瞬間、ワタシは「勝った」と思いました。

廷吏が次の当事者を呼びます。
ワタシは席を立ち、そそくさと帰り支度を始めます。
すると社長さんが裁判官に食い下がって、何かを懸命に話しています。
ワタシは少し不安になりました。

彼女と供に法廷を出るや、彼女が問いただします。
「ねえ、どうなったの?」
「勝ったか、負けたかの判決は、後で郵便でお知らせします、ってさ」
「勝つよね。きっと勝つよね?」
「さあ、どうかな。あんた法廷で飴をしゃぶっていただろう。態度悪かったから負けるかもよ」
「でも私が原告だって裁判官、知らないでしょ」
「お前みたいな土気(ダサイ)な日本人いないから、すぐに中国人だって判るさ。訴状にはあんたの名前が明記されているからね」
「・・・・」
「それにあんたみたいに性格の悪い女人は勝たせてあげないかもよ」
「私の性格が悪い、って裁判官、判らないでしょ」
「あんたの性格が悪いのは日本中で有名だから、裁判官も知っているよ」
ここまで来て、彼女はようやくワタシにからかわれていることが判ったようです。
彼女の性格は実にストレートです。
「よ~ちゃん。あんたケンカ、欲しいのか?」
「ほ、欲しくない・・・」


コメント
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