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燭火讃美礼拝~クリスマスイブ、教会に行ってきました~

人の声って、本当にすごい。
心のこもった声は、ちゃんと人の心に届くんだと実感した。
はっきりとした意味はわからなくても、
あたたかさだけでも、確実に。

知人がフェィスブックで紹介されていた新聞記事がきっかけで
クリスマスイブ、初めて教会に行ってみた。
江戸堀にある日本基督教団大阪教会。

中之島のイルミネーションを遠目に眺めたり、
少し近くに寄ってみたりしつつ、
職場から肥後橋の教会まで歩くこと30分。
肥後橋の少し西、土佐堀通りの少し南に
その教会はあった。
クリスマス・イブの燭火讃美礼拝(Candle Lights Service)は
6時30分から8時まで。

7時過ぎにたどり着き、扉の前で一瞬ためらってると、
きれいな女性が、扉を開けて、にこやかに入れてくれた。
ヴォーリズ設計により1922年に竣工した
ロマネスク様式の赤煉瓦の教会堂。
古い建物とあって、
聖堂も、すごくいい雰囲気ですてきだった。
家族連れ、子ども連れ、夫婦、友達どうしと、
席は300人以上の人でいっぱいだった。
案内の人が、詰めてもらう等して、
なんとか空いた席に連れて行ってくれた。
受付でもらった、簡単なリーフレットには、
今日の式次第、讃美歌の楽譜、歌詞まで載っていて、
わかりやすく、ありがたかった。

聖堂の壁沿いの何か所かに、赤いキャンドルが3本ずつ灯っていて、炎が揺れている。
牧師さんが立っている正面横には、大きなツリーが立ち、
そこにもいっぱいろうそくが灯っていて、すごくきれいだった。

聖書の朗読、合唱、説教、黙想といろいろある。
讃美歌で「もろびとこぞりて」を歌った。
「しゅはきませり」と、小学生の頃意味がわからなかったフレーズが懐かしかった。
大きな声を出して歌を歌うなんて何年ぶりかの体験で楽しかった。

牧師さんが祈祷の言葉を唱えられるところがあって、
それは、牧師さんの生の言葉。何かを読んでいるわけでもない。
その声がとてもあたたかく、魅力的で、心がこもっていて、
目を閉じて、聞いているうちに、なんだか
今、ここにこうして生きていることに、すごく感謝したい気持ちになって涙が出た。

「黙想」では、パイプオルガンが演奏された。
どこかで聴いたことのあるようなメロディで、短調の切ない曲が心にしみて、
すごく悲しくなって、涙があふれた。
生のパイプオルガンの音は、重厚感があって、和音の響きといい、すばらしい。
悲しいって、どういう感情なんだろうなんて考えながら、
ろうそくの灯を見つめて、涙をごまかした。

パイプオルガンはどことなく不協和音のような、落ち着かない曲もあって、
そこはかとなく魅かれる。
合唱では、聖歌隊の声が後ろから響いてきてとてもきれいだった。

天井も高く、薄暗く大きな広い空間の中に
歌う声、唱える声が響き、ろうそくの炎がちらちらと揺れている。
説教の時は、ほの暗くなって、そのぼんやりとした空間が
なんともいえず居心地がよく、ただもう、ずっと興奮していた。

高校時代、仲の良い友達のお父さんが隣の市で、
小さな小さな教会のプロテスタントの牧師さんをしていたことを思い出した。
彼女とも、もう何十年も会っていない。
彼女も独り身のはずで、なんだかとても会いたくなった。

教会から出る時、入口で聖歌隊の方々が
合唱しながら、皆を見送ってくれた。
その時、たまたま近くにいた老夫婦のうち旦那さんが、
聖歌隊といっしょに大きな声で数フレーズかを気持ちよさそうに歌った。
とても楽しそうで、
やはり、心がこもった時、いい声が出せるのだと思った。
大阪教会は創立137周年とあって、
熱心な信者さんも多いのだろう。

帰り、教会のすぐ近くにあるクラフトビールのお店にでも寄って
一杯だけビールを飲んで、クリスマスのお祝いをしようかと思ったのだけれど
いざ行こうとなると、一人で行く勇気もなく、
寒いし、まっすぐ家に帰って、
いつもの納豆、豆腐に、冷凍フランスパンと安物の赤ワインの残りでおしまい。

生来、逆境に耐えてたくましくはなったほうだとは思うので、
さびしさをかみしめクリスマス3本立てと、いきまいて、
書きかけで寝かしていた原稿をアップさせるべく、頑張ります。

(写真は日本基督教団大阪教会のHPよりお借りしました) 

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