今年の春から秋にかけて、私の身辺でも様々なことが起き、久しぶりに忙しい日々を過ごしました。
よく、戯れに、「これが実現したら死んでもいい」ということがらを誰でも持っていると思います。私の場合にも、生前に是非実現したい項目がいくつかあります。
1. 一度は「バイロイト詣で」をしてみたいと思っていましたが、これは、2009年に実現してしまいました。もっとも、それで、ワーグナーを卒業できたかというと、その逆で、さらに機会があれば、ドイツ・オーストリアのドイツ語圏で、ワーグナーの楽劇を聴いてみたいと思います。
2. 一度は私家版文集を出版したいと思っていましたが、この願いは、今年(2011年)に『歴史文化ふたたび』を出版して果たしました。母体となったブックレット「歴史文化を読み解く」「晴釣雨読」がありましたので、私家版文集に仕立て直すのは比較的容易なことでした。さらに、続けて、4点は出版したいと意気込んでいます。実は、素人歌人であった亡父が残した歌集が4点ですので、それに張り合おうというねらいです。
3. 一度はリアルな古書店を営みたいと思っていましたが、三省堂古書館からのお声がかりがあって、今年(2011年)の夏から、そこに常設の棚を1本置かせていただけるようになりました。それまでは、インターネット古書店専門でしたが、リアル古書店は少し違う感触があります。
4. 昨年(2010年)、母の世話が終わり、最大の生きがいを失いました。しかし、母の残した絵を整理する仕事があって、これが今後やるべきことで最大のものになりそうです。絵を整理して、写真に撮り、インターネット上にヴァーチャル美術館を作るのが目標です。
以上にように、「これが実現したら死んでもいい」と思っていたことの多くが実現してしまったのが2011年でした。 (2011/12)