静聴雨読

歴史文化を読み解く

郵便事業会社の勘違い

2010-12-29 07:04:24 | 社会斜め読み

郵便事業会社の集荷受付とNHKの解約受付で遭遇したコールセンターの応対ぶりを紹介したが、ここでコールセンターはどうあるべきかを考えてみよう。

まず、郵便事業会社の集荷受付の例。

ここでの問題は、大口顧客と普通のお客との区別をつけていないことだ。おっと、これは表現が正確でないかもしれない。「料金後納」のお客と普通のお客との区別をつけていない、というのが正しい。

一日に5個も10個も集荷を依頼する「大口顧客」との間では、郵便事業会社は特別のプロトコルを築いているものと思う。集荷時間、決済方法はあらかじめ両者で取り決めているに違いない。だから、集荷依頼の電話さえ不要になっているはずだ。

一方、月に5-6個の集荷依頼しか出さない「料金後納」のお客の扱い方について、郵便事業会社はルールを定めていないらしい。その証拠に、「料金後納」のお客に「お客様番号」を発行する手間さえかけていない。したがって、コールセンターは、受ける集荷依頼が、「料金後納」のお客からなのか、普通のお客からなのか、判別する手段を持っていない。それで、「お客様のお名前からお願いいたします。」という冒頭の切り出しになるわけだ。もし、「お客様番号」があれば、「もしもし、xxxx番のyyyyですが」と聞くだけで、後は、希望集荷時間を聞くだけで、集荷手配がかけられるはずだ。現状を知っている郵便局員の話では、コールセンターは、お客から聞き出した情報を手で紙に記録して、それをもって集荷手配するということだ。「料金後納」客の顧客管理・顧客サービスのためのコンピュータ化などは毛頭考えていないらしい。

「料金後納」客から見れば、たまに集荷を依頼する普通のお客と同じに見られて、毎回住所・氏名などの情報を話さなければならないのはいかにも辛い。 (2010/12)