・・・今度の日曜日の放送で終わる「坂の上の雲」は楽しませてもらった。
ドラマの中の日露戦争で主役の秋山兄弟の活躍に比べて、旅順要塞戦の乃木第三軍司令官の無能ぶりが際立って描かれている。
その原因を考えるに、原作家の司馬遼太郎さんが考える乃木像と乃木将軍の生涯の戦歴の悪さによるとは思いますが、のちの乃木将軍の世間の評価は非常に良いものでした。
特に、写真で見る容貌は好ましい人そのものでした。
司馬遼太郎は別の小説「殉死」では乃木将軍の違う人間性を描いて、彼をある程度評価しています。
「殉死した赤坂の乃木邸」
私はある時期、東京の乃木坂近くに何度も行く機会があり、時間を見つけては赤坂の乃木神社と乃木邸に行きました。
この時期の乃木将軍の遺品なども見て感じたのは、どっちかというと小説「殉死」の中の乃木将軍のイメージが強く軍人としてはそんなに無能だとは思っていなかったので、今回の「坂の上の雲」の乃木将軍の描かれ方には残念な気持ちでした。