・・・以前、テレビ等の報道で、「国民総幸福量(GNH)」と云う言葉は聞いたことがありました。
・・・つい最近、民法の放送「ZOOM ASIA 奇跡の国 ブータンから学ぶこと」と云う番組を見て国の指導者の立派なことに感動しました。
・・・ブータンと云う国は1960年までは鎖国をしていた国で、それ以来急速に近代化して変化している国で、経済成長は年率7%にも達している。
人口は70万人、国の面積は九州と同じで、80%は山林の農業国です。しかし、材木の輸出は全面禁止されている。また、豊富な鉱物資源も採掘せず、ブータン王国は官民一体になって自然との共存を目指しています。
王国はチベット仏教国で、国民は輪廻転生を信じて、よりよい来世の為に今を生きることが幸福の源と考えています。
・・・、「国民総幸福量(GNH)」は1960年の開国以来、開発が急速に進んでいた為、1980年に第四代国王が「経済成長より国民の総幸福量の増大が大事である」と唱えられ、開発政策に新しい視点をもたらしています。
・・・テレビの番組の中で、王国の首相がインタビューに答えている放送がありましたが、そのまじめな自信のある態度で喋っている言葉が日本の政治家には見られない立派なものを感じたので、紹介しておきます。
・・・質問「GNHを国王が唱えておられてそれを国民がどう幸福を追求しているのか ?」
首相の答え「開国以来、約50年間のあいだで成し遂げた科学的、物質的、経済的、技術的な発展で結局よい社会を築き上げることが出来なかった事に気付いた。 人が幸せになる、真の幸福が得られる状態を作り上げれなかったのです。
世界中の人がこれまでの発展が物質主義過ぎたことに気付いた。
発展の過程で、人間の精神が軽視されすぎました。 だから、人々は新しい規範、パラダイムをGNHに見出しているのです。
人間の真の発展のためには身体的な成長が必要だという云う信念に基づいた考えです。
身体のニーズに応え、精神を発展させ、そして心の要求にも応えるのです。
国民総幸福と云う概念は国民一人一人に物質的および精神的な成長のバランスをとるように努力することを求めています。 このことに関して、第四代国王はすべての国民が幸せを追求できる国づくりをするのは国家、政府の義務であると考えています。 」
・・・何が素晴らしいと思ったかと云うことですが、国家を代表する政治家が、通常のインタビューで国を動かすための原点になる考え方が国民一人一人の人間のあり方・成長においているということです。
国民の根源的なあり方に政治の基本を置いていると政治がぶれないと思いました。このような政治家が、国家を指導している限りこの国は成長を遂げていくことでしょう。