アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

アイヌ副読本の全面見直し方針を撤回に?

2012-07-26 20:55:12 | インポート
北海道新聞に以下の記事がありましたので紹介します。
アイヌ副読本、全面見直し撤回へ 推進機構
 財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構(札幌)は24日、小中学生向けのアイヌ民族に関する副読本について、来年度から内容を全面的に見直すとした方針の撤回を固めた。同日開かれた内部委員会で、異論が噴出したため。
 副読本をめぐっては、内容を一部改変した同機構に執筆者が反発し、改変箇所が戻されるなど混乱が続いている。
 24日に同機構で開かれたのは、運営方針を協議する「事業運営委員会」(委員長、加藤忠・北海道アイヌ協会理事長)。
 非公開の会合後、取材に応じた同機構の西田俊夫専務理事や出席委員らによると、委員からは「現在の副読本の問題点が明確でなく、あらたな執筆者が1年や2年で作製できるテーマではない」などの指摘が相次いだ。同機構の事務局が委員に十分な説明をしないまま、内容の全面見直しを打ち出したことへの批判も相次いだ。
 西田氏は「手続き面で落ち度があった」と陳謝した。副読本見直し方針の撤回は、8月2日の理事会で最終決定する。(北海道新聞 07/25 13:18、07/25 17:17 更新)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/390340.html



危惧していた全面見直し方針が撤回と決まれば、まずはひと安心です。「あらたな執筆者が一年や2年でできる」程度が「パンフレットのような薄い」ものを想像させます。
が、8月2日まで気は抜けませんね。全道の教会には引き続き7月29日まで署名をお願いしています。
しかし、「手続き面」の陳謝ですから、内容面や「アドバイザー外し」の問題は扱われるのでしょうか。
ところでアドバイザーはどのような手続きで登録されたり抹消されたりするのでしょう。事前に当然、本人への了解をとっているのでしょうか。今度、伺おうと思います。
数年前に、このたび問題とされたアイヌ民族副読本に関する質問を推進機構に電話でさせて頂きました。たいへん丁寧に出版情報を教えて頂きましたし、とてもいい副読本だと誉めたら喜んでおられたのを記憶しています。



さて、留萌で「アイヌ民族伝統工芸作品展」が開催されています。数日前に鑑賞に行き、体験学習もしてきました。
いま話題の振興財団の助成事業ということで、アイヌ文化アドバイザーの門脇こずえさんがアイヌ民族の衣装や民具170点をるもい海のふるさと館に展示し、くわしい解説や体験を指導されています。
多くの方が来られて関心度も高いし、会場も素敵だと感想を言っていただき、うれしくなりました。
今日も近所のこどもたち3人と体験に行ったのですが、時間がないというのであきらめて帰ってきました。
下記の通り、28日土曜日まで開催。

日時 7月22日(日)~28日(土) 午前10時~午後4時
会場 るもい海のふるさと館入口ロビー(大町2丁目)
体験項目 アイヌ文様切り絵、樹皮編みストラップ、伝統楽器ムックリ・文様刺繍
主催 アイヌ文化アドバイザー 門脇こずえ
問合せ kozuejam0621@yahoo.co.jp/080-3262-6205
財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構助成事業



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