奥井みさき、旅の記録と徒然日記

仕事の合間に旅行、旅行の合間に仕事。
フリーライター・奥井みさきの旅日記と、日々思うこと。
札幌からです。

「産地・北太平洋」の悲劇

2019-09-27 05:39:58 | 北海道のこと
近所のスーパーでサンマを売っていました。
サンマはここ最近ずっと不漁で、形のいいものはなかなかのお値段がします。

そのサンマの産地が『北太平洋』となっていました。

その『北太平洋』でサンマ漁船が転覆するという事故がありました。
1人が死亡し7人が行方不明というこの事故、何ともいえませんね…。

事故現場は報道では“根室市納沙布岬沖”ということでしたが実際は640㎞ほど先とのこと、
これはもうどこぞの沖合という距離ではなく、“遠洋”だ。

近海ではサンマが獲れず、やむなくそんな先まで行って漁をしている。

ところで640㎞は新千歳空港からだと仙台までの飛行距離(664㎞)に相当します。
本州方面へ640㎞ならまだわかりますが太平洋沖に向かってこの距離は…。

たった29トンの漁船が行くようなところではありません。

そんな遠くまで、燃料費や人件費をかけて行って採算はとれるのか?
その結果が今年のサンマの店頭価格に反映されているのですね。

“獲れないし採算に乗らないので休漁!”ということにはならないのか。

消費者はそういう実態は知りません。
知っていれば“今年のサンマは我慢する”ということになるかもしれません。

実際に休漁となっても、サンマ漁船としては他に漁獲する魚はないのかもしれませんが。

「板子一枚下は地獄」という船乗りの世界ですが、
この事故ではいろいろ考えさせられることが多いですね。
コメント
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