「鬼」と書いた的に矢を的中させる射手=大田市川合町、物部神社
「鬼」と書いた的に矢を的中させる射手=大田市川合町、物部神社

 「鬼」と書かれた的を射抜いて邪気をはらう、新春恒例の「奉射祭(ぶしゃさい)」が7日、石見国一宮・物部神社(大田市川合町)で営まれた。射手(いて)が矢を的中させる様子を大勢の参拝客が見守り、新型コロナウイルス禍の収束や無病息災を祈願した。
 神職が墨で「鬼」と書いた直径約1メートルの的を境内に掲げ、大田市弓友会の会員2人がそれぞれ1本目を空に向けて放ち、2本目を的に当てた。その後、地元の高校生や愛好家らが約40メートル離れた的を狙って弓をしならせ、この1年の健康や競技の上達を願った。
 昨年末の全国大会に出場した邇摩高校(大田市仁摩町仁万)の女子弓道部員も参加。1年の岡田美音(みお)さん(15)は「再び全国の舞台に挑めるよう、健康に気を付けて頑張りたいという思いを込めて矢を放った」と話した。