「子宮移植」臨床研究の計画を提出 国内初に向けた一歩
福地慶太郎
2018年11月7日18時12分
子宮がない人に第三者の子宮を移植し、妊娠、出産をめざす臨床研究の計画案を、慶応大の木須伊織・特任助教(産婦人科)らのチームがまとめ、日本産科婦人科学会(日産婦)に7日提出した。国内初となる子宮移植に向けた一歩となる。
子宮移植に希望「血つながった子欲しい」 身体に負担も
一方、患者の命を救ったり、生活の質の向上を目指したりする従来の臓器移植医療とは目的が異なり、妊娠、出産のための移植となる。容認するかどうか倫理面が課題となる。日産婦は日本移植学会と連携して、安全に行うための条件などについて議論を始める。
子宮移植は、生まれつき子宮がない「ロキタンスキー症候群」や、がんで子宮を摘出した女性が対象。欧米などで少なくとも54例行われ、13人の子どもが生まれている。国内で、ロキタンスキー症候群やがんで子宮を摘出した女性は国内に20~30代だけで推計5万~6万人いる。(福地慶太郎)