8時、起床。
トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
9時半に家を出て、大学へ。
10時半から教授会。午前中の教授会は珍しいが、入試期間中は通常のリズムとは違うのである。
教授会が終わって、同僚のA先生と「麻の葉」に食事に行く。
「麻の葉」にはつい先日来たばかりだが、そのときはカキフライを食べた。今日は定番の麻の葉弁当を注文。
朱塗りの大きなお椀で出てくる。
蓋を取ると、上段はご飯、下段がおかずという構成。
おかずはあれこれ盛りだくさんだが(大雑把な説明)、カツオのたたき(写真では向う側)がメインではないかと思う。半熟卵が彩りを添えている。
食後のお茶は「タビビトの木」で。
私はカフェラテ、A先生はチャイを注文し、しばらくしてから、A先生が「あっ!」と声を上げて立ち上がった。1時からカリキュラム委員会があることを失念されていたのだ。A先生はテーブルの上に千円札を置いて、「すみません。私の分も飲んで下さい」と言い置いて、足早に店を出て行った。ドラマではよく見るシーンだが、実際の生活ではめったに遭遇しないシーンである。 私はしばしその千円札を眺めていた。
マスターに「私の連れの方ですが、急用を思い出して、出てゆかれました。私がいただきますので、できましたら、両方いっぺんにではなく、時間差をつけて持ってきていただけますか」とお願いしたところ、「チャイはキャンセルで大丈夫です。シロップがちょっと無駄になっただけですから」と言ってくださった。 申し訳ないです。
アートの施されたカフェラテを飲む。
A先生はお茶代をおごってくださるつもりで(自分の分と私の分)千円札を置いていかれたのだが、チャイはキャンセルになったので、お金が余ってしまった。さて、どうすべきか。
そのとき路上の区の掲示板が目に入った。作家の高橋源一郎の講演会(すでに終了)のお知らせが張られていた。演題は「自分らしく悔いのない人生を生きる~源一郎的幸福のかたち~」。共感すべき演題である。「自分らしく」の内容は人それぞれだろう。では、「孝治的幸福のかたち」とはなんだろう。
余ったお金で「よしかわ」の桜餅と草餅を購入することにした。 これこそ自分らしいお金の使い方である。
研究室に戻ってしばらくして、会議が終わったA先生から、「さきほどは大変失礼しました。もうお帰りになりましたか?」とメールが届いた。私は「先生が置いて行かれたお金で桜餅と草餅を買ったので、どうぞ研究室にいらしてください」と返信をした。A先生はすぐにやってきて、「あんな失礼をした上に、お菓子まで用意していただけるなんて」と恐縮されていたが、実は、桜餅と草餅は2つとも自分でお八つに食べるつもりだったのである。このことはA先生には伏せておいた(笑)。
7時ごろ、仕事終わりのモエさん(論系ゼミ6期生)が早稲田にやってきた。入試期間中はキャンパスはロックアウトなので、駅で待ち合わせ、「すぎうら」に行く。
銀行で働いているモエさんは、勤務中と同じ服装をしている。彼女と会うのは昨年の3月以来である。何はさておき近況を尋ねる。 「安定した毎日です」とのこと。彼女は無類のTVドラマ好きで、週に10本くらい見ているそうである。今季一番のお気に入りは、『トクサツガガガ』というNHKのドラマだそうである。特撮オタク女子の日々を描いたドラマとのこと。
ドラマのホームページは→こちら
「すぎうら」は彼女の希望。事前に和洋中どんな食事がいいですかと尋ねたとき、「ブログにときどき登場する和食のお店がいいです」とのことだった。それは「すぎうら」のことに違いない。
海鮮サラダ。これを見て、「そうです、このお店です」と彼女は言った。
菜の花のおひたし、辛子添え。 和食の楽しさは旬のものを味わえることである。
カレーの煮つけ。
煮汁をすくうスプーンとごはんとみそ汁を注文する。彼女も私にならって白いご飯に煮汁をかけて食べた。「美味しいです!」そうでしょう、そうでしょう。私なんかは身がなくても構わない。煮魚の煮汁定食なんてものがあれば、絶対に注文しちゃいますね。身がないわけだから当然安い。安くて美味しい。理想の定食ですね。
新筍の炊き合わせ。煮魚とは一転して上品な味付け。
そして最後は活〆穴子の天ぷら。さっくりふんわり、至福の美味しさである。
彼女も大満足の様子だった(ポーズは演出です)。
「すぎうら」での注文を控えめにしておいたのは(たとえばカキフライは注文しなかった)、「カフェゴトー」に余力を残しておきたかったからである。ケーキを美味しくためためには満腹では具合が悪い。
ベイクドチーズケーキとあんずのフランをハーフ&ハーフで。飲み物は私は紅茶(レモン)、彼女はシナモンミルクティー。
夕食の直後だが、ペロリと食べてしまった。
「カフェゴトー」には9時半ごろまで滞在した。まだ火曜日。明日もお仕事ですから、今日はこの辺で。
地方出張の多いお仕事のようなので(飲む機会も多いそうである)、どうそ体調管理には気を付けて。 「安定した日々」の中で、だんだんと人生の先の段階のことも考えられるようになるといいですね。
10時半、帰宅。
モエさんからいただいた銀座で有名なパン屋さんの食パン。
さっそくスライスして冷凍にする。
そうか、トーストにするときは、トースターの余熱でまずは半解凍して、それから本格的にトーストするのか。知らなかった。
でも、全部を冷凍するのはもったいないので、一枚、その場で食べた(バターを付けて)。とてもやわらかで美味しい食パンである。
禁断の夜食をしてしまった。明日の朝はトーストを抜いて帳尻を合わせねばなるまい。
2時、就寝。